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2012年4月4日水曜日

大飯原発の再稼働、判断先送り 近隣府県の反発に配慮

政府は、大飯3・4号機再稼働の判断を「先送り」するようだ。

先送り?、いつまで?

激しい住民・国民の懸念と反対世論、運動に加え、滋賀県、京都府が再稼働に不安を示した(その県・府の判断の背景にも住民の不安と反対運動があのだろう)。一端だが、再稼働反対や待ったが、勝利したようにも見える。

しかし、とても安堵などできる状態ではない。

従来西川知事が唱えてきた福島事故の知見をいれた安全基準と同じことを政府が言い出した。さすがに事故の知見を踏まえた安全基準とは言えずに「暫定規準」なるものを作れと。
これは、本心では原発再稼働を恋願う西川知事(福井新聞記事を参照)はもちろん、近隣府県の知事に対して、強引に再稼働しても、言い訳がたつような工作を始めたように見える。

ストーリーがあるんだろうと思う。たぶん。

いずれにしろ、夏までに再稼働するための諸策で、積み上げつつ、できるだけ、国民感情を逆なでしない。強引にやっても、できるだけごまかすことを積み上げて、また、再稼働判断に行くのだろう。決して、油断はできない。「暫定基準」などという、ごまかしをさせないでおこう。

朝日新聞   2012年4月3日8時9分
「大飯原発の再稼働、判断先送り 近隣府県の反発に配慮」
http://www.asahi.com/politics/update/0403/TKY201204020672.html
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野田政権は2日、定期点検で停止中の関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)を再稼働させる政治判断を先送りする方針を固めた。福井県に隣接する京都府や滋賀県などの反発が強く、慎重に見極める。政権がめざす4月中の再稼働も厳しい情勢になった。

■枝野経産相、反対を明言

野田佳彦首相は3日夕、枝野幸男経済産業相ら関係3閣僚と大飯原発の再稼働について協議。安全性の確認をするが、結論は見送る見通し。当初はこの段階で再稼働可能と判断し、地元を説得する方針だった。


枝野経産相は2日の参院予算委員会で、社民党の福島瑞穂党首の質問に「地元をはじめ国民の一定の理解が得られなければ再稼働はしない」と答えたうえで、「現時点では私もいま再稼働に反対だ」と明言した。


理解を求める「地元」の範囲は、「日本全国に福島(第一原発)の事故は直接、間接の影響を及ぼしている。そういう意味では『日本全国』が地元だ」と指摘。大飯原発から30キロ圏内に一部が入る京都府や滋賀県の知事が再稼働反対の意向であることを踏まえ、「2人の理解が得られないと地元の理解は得られたことにならない」と述べた。

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福井新聞(2012年4月4日午前7時22分)
再稼働協議、県と国にずれ 結論先送り、安全基準示されず
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/nuclearpower/33970.html
=================== 記事全文 ========================
定期検査で停止している原発の安全性確保をめぐり、福井県は昨年3月に東京電力福島第1原発事故が起きた直後から、福島の知見を反映した暫定的な安全基準の提示をはじめ、さまざまな対策の実施や方針の明確化を国に要請してきた。政府が再稼働の条件としたストレステスト(安全評価)1次評価結果を踏まえ、3日には野田佳彦首相と関係3閣僚で関西電力大飯原発3、4号機の再稼働を協議したが、結論は先送り。県が求めてきた安全基準もいまだ示されておらず、国と県の“立ち位置"はすれ違ったままだ。(伊豆倉知)

大飯3、4号機の再稼働に関して枝野幸男経済産業相が地元に理解を求めてくる場合、県のこれまでの要請にどこまで応えるかが大きな焦点となる。

県が求める暫定的な安全基準は、経産省原子力安全・保安院がまとめた30項目の安全対策をベースに、再稼働までに実施する対策や中長期的な取り組みなど工程を加えたものが予想されるが、具体的な中身、提示時期は明らかでない。

西川知事は2月、牧野聖修経産副大臣を県庁に呼び、原発の意義や再稼働の必要性を国民に示すほか、高経年化(老朽化)原発の安全研究推進などを要請した。

また、中部電力浜岡原発だけに全面停止を要請した合理的理由やストレステストによる再稼働の判断基準の明示、日本海側の地震・津波の発生メカニズム解明なども求めている。

一連の要請に対する国の回答が十分な内容かどうかは、県が再稼働を判断する材料になるとの見方は強い。

ただ、枝野経産相は2日、京都、滋賀両府県の理解も再稼働の前提になると国会で答弁。原子力安全協定や歴史的経緯に基づく「立地県と立地市町」以外にも同意や理解の必要な地域が広がれば、再稼働を左右する政治的要素がさらに増えるだけに、県などは警戒感を持って注視している。

県や立地市町には場当たり的に方針を変えてきた政府への不信感が根強く、安全性が担保されるかだけでなく、「政治判断」するという政府の姿勢がどこまで信頼できるかも見極める構えだ。

■原発の安全性、再稼働をめぐり県が国に要請した主な事項■
▽2011年3月、文科省へ
(1)日本海側の地震・津波の発生メカニズム解明
▽4月、海江田経産相(当時)へ
(2)東京電力福島第1原発事故の知見を反映した暫定的な安全基準の明示
▽9月、枝野経産相へ
(3)中部電力浜岡原発だけを停止させた合理的理由の説明
▽10月、細野原発事故担当相へ
(4)ストレステストの結果で再稼働をどう判断するかの基準明示
▽12年2月、牧野経産副大臣へ
(5)原発の意義と再稼働の必要性明示
(6)高経年化原発の安全研究の推進
(7)新たに判明する知見を安全対策に反映するシステムの構築
(8)運転期間など新たな安全規制制度の全体像や内容の明確化
(9)原子力規制庁の機能的な組織体制構築
(10)防災道路の整備
=================== 記事終 ==========================

記:ふっ

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