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2011年12月13日火曜日

原発の利用反対57%

本日の朝日新聞の世論調査(12月10日~11日)、 原発の利用反対57%に上がったことを伝えている。

世論の動向に一喜一憂していてもしかたがない。しかし、自分などは、福島第一原発事故で、安全性神話は完全に崩壊したと思ったが、世論の反応は、ゆっくりと9カ月あまりで、ようやくこの数字になった。

今後世論がどう推移するかは、誰にもわからないだろう。ただ、事故後、実に広範な分野で、休むことなく断固戦い続けられる反原発・脱原発の運動が、原発の安全とその存在意義に疑問をもつことに貢献している。さらに、社会の表と裏側で火消しにやっきの政府や原子力ムラ、各種情報機関の意に反して、放射能の被害という事実。イデオロギーではどうにもならぬ物質界の現実と、それに気づき始めた人々の抵抗が、徐々にではあるが実を結び始めていると思う。台所で子供たちのことを思う主婦のささやかな活動も、反原発を戦い抜いてきた筋がね入りの活動家の活動も、火の手を消してはならないと思う。政治、経済、マスコミ、文化活動、職場、学校、家庭。ありとあらゆるところで、事実を伝えていかねばならないだろう。

原発事故で被災した人には判りやすい放射能の恐ろしさも、安全神話の中にあった人々には、自然界の法則の知識とそれに基づいて人間社会の構造も視野に入れた考察がなければ理解できない。実感するのはさらに難しい。世論の認識の遅さはそこにもあるのだろう。

しかも、いまだにその自然界の法則そのものが、安全神話を堅持する人々によって、巨大な権力と財力と組織力を武器にゆがめられて伝えられている。さらに、粘り強く、客観的事実と自然界の法則を人々に伝えねばならないし、なぜ、ゆがめられて伝えられるかをも説明していかないと、今だに安全神話の呪縛の中にある多くの人々を納得させることは難しいのではないだろうか?

追伸 
今朝のNHKは、原発推進国フランス最大の原子力会社アレバが予算損失損を計上したと伝えた。「その要因としてアレバは、福島第一原発の事故を受けて世界的に反原発の機運が高まるなかで、原子力事業に影響が出ているほか、フィンランドに建設中の最新鋭の原発「ヨーロッパ加圧水型原子炉」の工期が遅れ、建設費用が当初の予定に比べ大幅に増えたことなどを挙げています。」ということ。反原発の戦いと自然界の法則はグローバル企業をも追い詰めている。

記:ふっ

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