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2012年5月15日火曜日

町議会、経済考慮し苦渋決断 大飯原発再稼働、慎重に議論

なにが苦渋決断だ。
筋書き通り、予定通りじゃねーか!

なぜか5月後半から6月が再稼働の時期と言われ続けてきた。確かに前倒しで動きを進めようと言う流れもあったが、大飯町や福井県は、この「予定」に従って駒を進めている。ちゃくちゃくとロードマップに従って進んでいる。所詮、大飯町の議員さんたちのほとんどは、想定外の再稼働反対圧力に悩んだかもしれないが、自らが関係する事業や雇用の論理で動く、自らの利益のためだけに動く「政治家」でしかないのではなかろうか。県も同じだろう。

我々にとっては、どうでもいいことも、彼らには、自分の子や孫さえ犠牲にしてもかまわないものがある。

だからこそ、原発など再稼働させれば、住民、県民、国民の多くの声を無視すれば、決してこうした「政治家」を国民は多めにみないと、政治家のポストどころか自分の利益や社会的地位さえ大変なことになるぞと判らせよう。反対の声を多くあげていこう。反対の声を連帯と団結に結び付けていこう。

政治的な儀式の再稼働は進んでも、着々と団結と連帯を準備しよう。時間はかかるかもしれない。しかし、儀式の進行は、民衆のこころを目覚めさえていくということを、彼らにわからせよう。

福井新聞 (2012年5月15日午前9時20分)
「町議会、経済考慮し苦渋決断 大飯原発再稼働、慎重に議論」
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/nuclearpower/34709.html
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 福井県おおい町会が関西電力大飯原発3、4号機の再稼働に同意することを決めた14日、新谷欣也議長は「苦渋の決断」と強調した。電力消費地である関西圏の理解はいまだ得られず、政府への不信感はぬぐい切れない。安全面での町民の不安の声も根強い。しかし、それでも経済・雇用への影響を考えて「町民の過半数が再稼働を求めている」と判断。国の“安全宣言”を信用し、容認の結論を出さざるを得なかった。(原発取材班)

 4月14日に枝野幸男経済産業相から協力要請を受けた当初、町会は5月上旬にも結論を出す方向だった。だが、4月19、20日の議会報告会、26日の住民説明会で町民からは原発の安全性に疑問、不安の声が相次いだ。慎重に対応する姿勢に転じた。

 安全性確保などで国の取り組みがどこまで進んでいるかを検証するベースになったのは、3月にまとめた「統一見解」。副議長や各委員長ら7人でつくる作業部会を設置し、5月1日以降は連日のように非公開の缶詰め状態で議論した。「全国から注目され、責任が重い」と漏らす議員がいる一方、「経過が分からない」との批判も。意見集約に向け7日からは全協で本格協議入りした。

 慎重に進めた背景には、政府への強い不信感もあった。「町民が不安に思っているのは、国の安全性の説明がきちんと行き届いていないから」と新谷議長。14日の全協でも議員からは「国がふらふらして非常に不安感をあおっている」と厳しい批判が出た。

 町会としては細部にわたり課題点を洗い出した。時岡忍町長に伝えた議会の見解では、住民の不安の一因になっている原子力規制庁の迅速な設置を要望。再稼働した場合でも、継続的に安全性を高めるよう注文した。

 関西圏が再稼働に反発したり、立地が悪者扱いされるような風潮に対しても「政府が原発の意義や必要性を十分説得しきれていないからだ」と不満の声が出た。

 それでも、運転停止で地域経済が疲弊する切迫した現状を踏まえるとともに、関西圏でも電力需給が逼迫(ひっぱく)する点を考慮。枝野経産相の要請から1カ月かけての結論となった。「非常に重いボールを投げられ、長い間持っていたが、議員がそれだけ真剣に慎重な審議をした」と新谷議長は振り返る。

 同意はしたものの、町会は見解の中で政府に一層の取り組みを求めた。「政府の姿勢を含め、不確定要素が存在する状況での議論であったため、原子力政策の一元的な管理責任を担う政府の誠意ある継続的な対応を促すよう要請する」と。

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記:ふっ

2012年5月9日水曜日

大飯再稼働:福井県原子力専門委が、政府の「安全」追認へ

福井県が、また、一歩再稼働への駒を進めた。
9日の議論を傍聴した人の話だと、昨日の内容で、なんで、安全承認となるのかわからないというぐらい、議論の内容とはかけ離れた総括のようだ。
福井県原子力専門委員会は、行政が住民を懐柔するための「儀式」でしかないのだろう。電力会社からの寄付金で研究をする委員も多い原子力安全専門委のあり方そのものも問い続けながら、さらに再稼働反対の声を強くしていこう。県民・府民の強い不安と反対の声に押されたためどはいえ、近隣、府県の首長もまだ、再稼働を了承していない。全国的にも、このまま原発がなくなればという風潮になり始めている時に、福井県は、その流れを叩き潰すがごとく、強引に再稼働へいこうとしている。
もしこのまま再稼働となれば、福井県原子力安全専門委員は、歴史にその汚名をのこすだろう。
「儀式」などでなく、再稼働反対の意思表明をしていこう。

大飯再稼働:福井県原子力専門委が、政府の「安全」追認へ

毎日新聞 2012年05月09日 02時30分(最終更新 05月09日 03時24分)
 http://mainichi.jp/select/news/20120509k0000m040171000c.html
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毎日新聞 2012年05月09日 02時30分(最終更新 05月09日 03時24分)
 福井県おおい町の関西電力大飯原発3、4号機の再稼働問題で、県原子力安全専門委員会(委員長、中川英之・福井大名誉教授)は8日、3回目の会合を開き、安全性に関する議論を終えた。今後、西川一誠知事に提出する報告書の作成作業に入り、月内にもまとめるという。過去2回は、安全対策について厳しい注文や指摘もあったが、これらは政府や関電への「要望事項」として盛り込む方針で、報告書の原案は、2基を「安全」とした政府判断を追認する内容になる見通しだ。
 8日は、経済産業省原子力安全・保安院の担当者が大飯原発周辺活断層について説明。また、全電源喪失時に炉心に直接水を入れる方法について、関電が「18人で実行できることを訓練で確認した」と報告した。中川委員長は「これまでの質問事項に回答は大体得られた。今後、委員会として結果を整理していきたい」と総括した。
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記:ふっ

2012年4月17日火曜日

再稼働「基準以上の対策必要」 福井、県原子力専門委で検証開始

いよいよ、福井県原子力専門委で再稼働に向けた検証作業が開始された。

初日は、保安院の説明に委員が質問するという形になったそうだ。
マスコミ報道では、初日は、委員から再稼働への疑問や反対意見が多くだされたとあるが、傍聴したある人は、再稼働への手続きを着々と踏んでいるようだと話された。国の原子力安全保安院のように、再稼働の判断を投げださず、再稼働に「反対」してもらいたい。いや、安全を検証するなら、再稼働OKとなるはずはないと考える。

安全面だけでも、あまりにも多すぎるぐらい、してはいけないという理由が多い。福島第一原発事故の原因究明さえなされていない(というか、現時点では、溶融した燃料の状態さえ判らないのだから、原因究明はできないはずだ)という一点だけでも、十分だ。通常の危険な設備を動かすのではない福島事故をみてもあきらかなように、多くの人の生命・健康、広大な歴史ある地域、地域の未来、人々の心。すべてを破壊することになる設備を再稼働することになる。

再稼働どころか、一刻も早く廃炉にすべきだと思う。

福井新聞 (2012年4月16日午後8時43分)
「再稼働『基準以上の対策必要』 福井、県原子力専門委で検証開始 」
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/nuclearpower/34199.html
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 政府から協力を要請された関西電力大飯原発3、4号機(福井県)の再稼働をめぐり、県原子力安全専門委員会が16日、福井県庁で開かれ、国が示した新たな安全基準の妥当性や大飯原発の適合性の検証が始まった。中川英之委員長(福井大名誉教授)は「どんなことが起こっても燃料を冷やし続けられる担保が必要」とし、場合によっては新基準に含まれていない対策も必要との認識を示した。18日に現地を視察する一方、報告書を取りまとめる時期は未定とした。(伊豆倉知)

 枝野幸男経済産業相が14日、西川知事に協力を求めて以降、初の会合。委員7人が出席し、経産省原子力安全・保安院が新基準の内容や大飯3、4号機の評価結果を説明した。

 専門委としては、過酷事故に至りそうな場合に「安全側に戻す」(中川委員長)ための対策が取られているかどうかを特に重視した。大飯原発で重大事故が起きた場合、加圧水型の特性として蒸気発生器(SG)による熱交換で炉心冷却を行うが、委員は「四つのSGが全て壊れても冷やせるのか」と質問。保安院は、基準地震動(想定した最大の揺れの強さ)の1・8倍までは耐震性を保つことができ、一つでも損傷せず残れば冷却の継続は可能と答えた。

 2015年度に運用を開始する免震事務棟については、完成まで代替する中央制御室横の会議室が、耐震性や放射性物質の流入防止の面で問題がないかを確認。免震棟が計画通り15年度までに建設できるか、工学的に検証したかもただした。

 ハード対策に実効性を持たせるため、ソフト対策を充実させることの重要性も指摘した。委員の一人は、事故制圧のための機器を実際に使いこなせるか規制当局のチェックが不可欠と強調。「不断の訓練」で備える必要があると求めた。

 このほか▽中長期対策の工程表の確実な確認▽規制体制の全体像の明確化▽他国の事故、規制体制の知見反映▽過酷事故対策マニュアルの実効性の確認―などを求める意見が出た。

 「電力が不足するからと見切り発車で再稼働するのは問題。(全ての)対策ができた上で(再稼働を)実行すべきだ」との厳しい指摘もあった。

 終了後、中川委員長は記者団に「格納容器やSGなど1次系で亀裂などが発生した場合、どういう対応が取れるのか。今回の基準には入っていない」と述べ、原発の最終的な安全性を担保するには対応策を明確にするべきだと強調した。
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2012年4月15日日曜日

経産相 大飯原発再稼動、福井に要請

再稼働へのロードマップがまたひとつ進んだ。しかし、微力とはいえ、市民も当日抗議という抵抗を行った。枝野大臣は、県庁裏口からこっそりはいり、地下駐車場でも通ったのか、県警の建物から警察車両で逃げるように帰って行った。

福井のちょっと遠慮しすぎじゃないかと思えるくらいおとなしく抗議の声をあげる紳士・淑女の市民(約300人ぐらいとか)をも恐れるほど、よほど後ろめたかったのだろう。

集まった300人の声は、数百万、数千万の福井、近畿、関西、中京の住民の声だ。まだまだ、そんなに簡単に再稼働はさせてはならない。みんなで、声をあげ、意思表示をしていこう。

抗議の様子は、本会の会員でもある福石みん氏のブログでどうぞ。
↓↓↓↓
福石みんの福井市民レポート : 【現場】福井県庁前で原発反対前アクション/枝野経産相の福井県入り
http://blog.livedoor.jp/fortune2914stone/archives/51189490.html


読売新聞 2012年4月15日
「経産相 大飯原発再稼動、福井に要請」
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20120415-OYO1T00119.htm?from=top
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枝野経済産業相は14日、福井県庁で西川一誠知事や時岡忍・同県おおい町長らと会談し、関西電力大飯原子力発電所3、4号機(おおい町)の再稼働への同意を要請した。西川知事は、有識者でつくる県原子力安全専門委員会に諮り、県議会やおおい町の意見を聞くなど、再稼働の是非を判断する手続きに入ることを伝えた。近畿の知事らから再稼働に慎重な意見が出ていることを踏まえ、政府には「ぶれることなく、電力消費地から理解が得られるよう責任を持って対応することが必要だ」と求めた。

枝野経産相の要請を受けた同県は、政府の安全基準の妥当性を検証する県原子力安全専門委員会の会合を16日に開く。その後、県議会が再稼働について議論。おおい町は住民説明会を経て、住民の意思を確認する。西川知事はこうした議論を踏まえて国に回答するが、判断時期については「特段のめどはない」とした。

この日の会談で枝野経産相は西川知事に、東京電力福島第一原発事故を踏まえて政府がまとめた安全基準を説明、「大飯3、4号機は基準を満たしており、福島の事故のような地震、津波が来襲しても、大事故には至らない」と述べた。

原発の位置づけについては、「日本社会の現実を考えると、安全確保と信頼性向上を追求することを前提に、重要な電源として活用することが必要」と強調。再稼働なしで夏を迎えると深刻な電力不足に陥り、電気料金の値上げや企業活動にも影響が及ぶと指摘した。

そのうえで、「日本のエネルギー安定を支えた立地自治体の思いを重く受け止め、将来の不安に対し、しっかり応えていく覚悟だ。再稼働に、ご理解いただきたい」と求めた。

これに対し、西川知事は「県が求めてきた安全対策について一定の回答が示されたと考えるが、妥当性は、県の原子力安全専門委員会で厳正に確認したい」と表明。さらに、「日本の経済社会の安定と発展のため、原発は重要、不可欠であると、政府は明確な姿勢を示し、メッセージを出してもらいたい」と要望した。

一方、枝野経産相が国会で「日本中すべてが(原発の)地元」と述べたことに対し、西川知事は「日本中が地元というぼんやりした状況ではいけない」と批判。県内に原発が立地してから40年以上たつことに触れ、「県が様々なリスクや不安に向き合い、安全性を高める努力を続けていることを認めてほしい」と訴えた。

枝野経産相は「重く受け止めさせていただく。立地自治体は地元中の地元」と応じ、福井県を重視する考えを示した。

会談後、記者会見した西川知事は再稼働の是非について、「最終的には立地県が判断すべきもの」と強調した。

政府は、再稼働に批判的な滋賀県や京都府などにも経産省幹部らを改めて派遣して説明する方向で検討している。地元や国民の一定の理解が得られたと判断すれば、野田首相ら関係閣僚が改めて会合を開き、再稼働を最終決定する。
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2012年4月4日水曜日

大飯原発の再稼働、判断先送り 近隣府県の反発に配慮

政府は、大飯3・4号機再稼働の判断を「先送り」するようだ。

先送り?、いつまで?

激しい住民・国民の懸念と反対世論、運動に加え、滋賀県、京都府が再稼働に不安を示した(その県・府の判断の背景にも住民の不安と反対運動があのだろう)。一端だが、再稼働反対や待ったが、勝利したようにも見える。

しかし、とても安堵などできる状態ではない。

従来西川知事が唱えてきた福島事故の知見をいれた安全基準と同じことを政府が言い出した。さすがに事故の知見を踏まえた安全基準とは言えずに「暫定規準」なるものを作れと。
これは、本心では原発再稼働を恋願う西川知事(福井新聞記事を参照)はもちろん、近隣府県の知事に対して、強引に再稼働しても、言い訳がたつような工作を始めたように見える。

ストーリーがあるんだろうと思う。たぶん。

いずれにしろ、夏までに再稼働するための諸策で、積み上げつつ、できるだけ、国民感情を逆なでしない。強引にやっても、できるだけごまかすことを積み上げて、また、再稼働判断に行くのだろう。決して、油断はできない。「暫定基準」などという、ごまかしをさせないでおこう。

朝日新聞   2012年4月3日8時9分
「大飯原発の再稼働、判断先送り 近隣府県の反発に配慮」
http://www.asahi.com/politics/update/0403/TKY201204020672.html
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野田政権は2日、定期点検で停止中の関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)を再稼働させる政治判断を先送りする方針を固めた。福井県に隣接する京都府や滋賀県などの反発が強く、慎重に見極める。政権がめざす4月中の再稼働も厳しい情勢になった。

■枝野経産相、反対を明言

野田佳彦首相は3日夕、枝野幸男経済産業相ら関係3閣僚と大飯原発の再稼働について協議。安全性の確認をするが、結論は見送る見通し。当初はこの段階で再稼働可能と判断し、地元を説得する方針だった。


枝野経産相は2日の参院予算委員会で、社民党の福島瑞穂党首の質問に「地元をはじめ国民の一定の理解が得られなければ再稼働はしない」と答えたうえで、「現時点では私もいま再稼働に反対だ」と明言した。


理解を求める「地元」の範囲は、「日本全国に福島(第一原発)の事故は直接、間接の影響を及ぼしている。そういう意味では『日本全国』が地元だ」と指摘。大飯原発から30キロ圏内に一部が入る京都府や滋賀県の知事が再稼働反対の意向であることを踏まえ、「2人の理解が得られないと地元の理解は得られたことにならない」と述べた。

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福井新聞(2012年4月4日午前7時22分)
再稼働協議、県と国にずれ 結論先送り、安全基準示されず
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/nuclearpower/33970.html
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定期検査で停止している原発の安全性確保をめぐり、福井県は昨年3月に東京電力福島第1原発事故が起きた直後から、福島の知見を反映した暫定的な安全基準の提示をはじめ、さまざまな対策の実施や方針の明確化を国に要請してきた。政府が再稼働の条件としたストレステスト(安全評価)1次評価結果を踏まえ、3日には野田佳彦首相と関係3閣僚で関西電力大飯原発3、4号機の再稼働を協議したが、結論は先送り。県が求めてきた安全基準もいまだ示されておらず、国と県の“立ち位置"はすれ違ったままだ。(伊豆倉知)

大飯3、4号機の再稼働に関して枝野幸男経済産業相が地元に理解を求めてくる場合、県のこれまでの要請にどこまで応えるかが大きな焦点となる。

県が求める暫定的な安全基準は、経産省原子力安全・保安院がまとめた30項目の安全対策をベースに、再稼働までに実施する対策や中長期的な取り組みなど工程を加えたものが予想されるが、具体的な中身、提示時期は明らかでない。

西川知事は2月、牧野聖修経産副大臣を県庁に呼び、原発の意義や再稼働の必要性を国民に示すほか、高経年化(老朽化)原発の安全研究推進などを要請した。

また、中部電力浜岡原発だけに全面停止を要請した合理的理由やストレステストによる再稼働の判断基準の明示、日本海側の地震・津波の発生メカニズム解明なども求めている。

一連の要請に対する国の回答が十分な内容かどうかは、県が再稼働を判断する材料になるとの見方は強い。

ただ、枝野経産相は2日、京都、滋賀両府県の理解も再稼働の前提になると国会で答弁。原子力安全協定や歴史的経緯に基づく「立地県と立地市町」以外にも同意や理解の必要な地域が広がれば、再稼働を左右する政治的要素がさらに増えるだけに、県などは警戒感を持って注視している。

県や立地市町には場当たり的に方針を変えてきた政府への不信感が根強く、安全性が担保されるかだけでなく、「政治判断」するという政府の姿勢がどこまで信頼できるかも見極める構えだ。

■原発の安全性、再稼働をめぐり県が国に要請した主な事項■
▽2011年3月、文科省へ
(1)日本海側の地震・津波の発生メカニズム解明
▽4月、海江田経産相(当時)へ
(2)東京電力福島第1原発事故の知見を反映した暫定的な安全基準の明示
▽9月、枝野経産相へ
(3)中部電力浜岡原発だけを停止させた合理的理由の説明
▽10月、細野原発事故担当相へ
(4)ストレステストの結果で再稼働をどう判断するかの基準明示
▽12年2月、牧野経産副大臣へ
(5)原発の意義と再稼働の必要性明示
(6)高経年化原発の安全研究の推進
(7)新たに判明する知見を安全対策に反映するシステムの構築
(8)運転期間など新たな安全規制制度の全体像や内容の明確化
(9)原子力規制庁の機能的な組織体制構築
(10)防災道路の整備
=================== 記事終 ==========================

記:ふっ

2012年3月29日木曜日

国の圧力いよいよ高まる

全国や世界中の不安の声を無視して着々と再稼働に向けて圧力をかける政府

お時間の取れる方は傍聴に来て福井県や西川知事・福井県議会を応援して下さい。
原発銀座福井県が圧力に屈せず慎重な判断を取れるように。


2012年3月24日土曜日

「大飯原発の耐性調査結果、安全委が了承 再稼働、来週にも政治判断へ 」

なんの、補強工事もなく、今まで評価の対象にさえならなかった数字。「想定より1.8倍大きい地震の揺れや、4倍の高さの津波でも炉心損傷しない」を、信用しろというのでろうか?
だったら、今まで何度も危ないと指摘されたとき、その数字で大丈夫となぜ言わなかったのだろう。さらに、自然災害が、今回のストレステストの規準内におとなしく収まってくれると、誰が保障するのだろう。

今後、
一端政府で政治判断 → 地元の意向を聴く(枝野通産相が福井へ) → 最終政治判断
となる。

西川知事は、「再稼働に対しては、これまで通りの見解だ」と談話を発表した。
(時事通信 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120323-00000140-jij-soci

これまで通りとは、福島事故の知見をうけて新たな規準を国に求めるということ。自分では判断しないといういことだ。基本的に国がGOといえば従う。とにかく、自分からの判断は避けて、責任を回避しながら、原子力政策を続けるというもの。

原子力安全委員会も知事も、自分の責任は避けて、国にまかせようとしている。唯一反対運動が、再稼働への足をひっぱっている。反対の意思表示をしていこう。国民の声で、再稼働を防ごう。
日本経済新聞
「大飯原発の耐性調査結果、安全委が了承 再稼働、来週にも政治判断へ 」
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20120324k0000m040082000c.html
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国の原子力安全委員会(班目春樹委員長)は23日午後、関西電力大飯原子力発電所3、4号機(福井県おおい町)のストレステスト(耐性調査)1次評価の結果を了承した。経済産業省原子力安全・保安院が「妥当」とした審査書を確認した。国の安全確認作業を終える初の例で、野田佳彦首相と関係閣僚が来週にも再稼働の是非を政治判断し、地元に了解を得る手続きに入る。

保安院は2月に大飯原発3、4号機の評価結果を「妥当」とする審査書をまとめ、安全委に報告した。安全委は専門家の検討会を5回開き、審査書の内容を確認。緊急安全対策などの一定の効果が示されたなどとする内容を文書にまとめた。

停止中の原発の再稼働にあたり、政府はストレステストの1次評価に基づく判断を前提条件としている。ストレステストでは地震や津波などに耐える性能をコンピューターで計算し、安全性を調べる。再起動の準備が整った原発を対象に、一定規模の災害への余裕度を調べる1次評価をしている。

保安院と安全委の審査終了を受け、政府は大飯原発の再稼働の是非を判断する。そのうえで枝野幸男経産相が地元の福井県を訪れ、再稼働への同意を求める方針だ。

地元の了解が得られれば、首相と関係閣僚が最終判断し、再稼働にゴーサインを出す。関西電力は大飯3、4号機の運転再開の準備を始め、1カ月以内に営業運転に入るとみられる。

ただ再稼働には立地自治体の了解が得られるかどうかが焦点となる。福井県は東京電力福島第1原発事故を踏まえた新たな安全基準などを提示するよう政府に要請している。政府は事故原因や活断層の調査結果などを地元に説明して理解を求める。

また政府は1次評価をもとに再稼働の是非を判断する方針だが、安全委は全原発を対象に安全性の限界を探る2次評価も必要だとの見方を示した。政府は再稼働の判断とは別に2次評価も計画しているが、昨年末までに提出した原発はまだない。

26日未明には東京電力柏崎刈羽原発6号機(新潟県)が定期検査に入り、全国の原発54基のうち、運転中の原発は北海道電力泊原発3号機(北海道)だけになる。

現時点で再開に向けた保安院の審査書がまとまったのは大飯原発3、4号機と四国電力伊方原発3号機(愛媛県)の3基にとどまる。電力需要が高まる今夏に向けた再稼働のメドは立たない。
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MSN産経  2012.3.23 22:57
大飯原発「妥当」判断 自治体の苦悩は続く
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 関西電力大飯原発のストレステスト(耐性検査)の1次評価を「問題ない」とした23日の内閣府原子力安全委員会だが、再稼働の可否については班目(まだらめ)春樹委員長も言及を避けた。立地自治体も「国は暫定的な安全基準を示してほしい」と、従来の見解を繰り返すにとどめており、再稼働の行方は政治判断を待つことになりそうだ。

 「われわれは安全性の確認は求められていない」

 委員会終了後に開いた記者会見で、安全委の役割をそう強調した班目委員長。再稼働の可否について重ねて質問されたが、「安全委員長としての見解はこの場では差し控えさせていただく。責任逃れといわれるかもしれないが、限界があることをご理解いただきたい」と苦渋の表情で語った。

 立地自治体の福井県や同県おおい町も再稼働への態度を保留した。時岡忍おおい町長は「ストレステストの結果が妥当だから安全というものではない」。西川一誠福井県知事も「これまでどおり」とした。

 滋賀県の嘉田由紀子知事が同日、「時期尚早だ」と述べるなど周辺自治体では慎重論も出ているが、福井県やおおい町は再稼働に反対しているわけではない。再稼働の判断を明言しない背景には「原子力は国が進めてきた政策で、再稼働の判断も国が主導すべきだ」との思いがある。
西川知事は一貫して「国が暫定的な基準を示すこと」を再稼働の条件としてきた。国も2月に30項目の対策をまとめるなど、安全対策を進めてきたが、県などは「再稼働の判断には不十分」と、両者の見解にはまだ開きがあるのだ。

 また、両自治体が見定めようとしているもう一つのポイントが、国の原子力政策の方向性だ。菅直人前首相の「脱原発」発言以降、国のエネルギー政策は不透明な状況が続いている。

 国の原子力政策に協力してきた両自治体からすれば、一時的な電力不足を補うためだけに利用されたのでは、納得できないという事情がある。

 時岡町長も同日、「再稼働の必要性を政府として回答いただきたい」と述べている。
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記:ふっ

2012年3月20日火曜日

福井県民7割以上が「性急過ぎる」

県民の声が声として出てこない。

できることから始めよう。声をあげよう。行動しよう。
デモ集会でなくともいいと思う。できることから。

井戸端会議。勉強。反対している人に拍手。・・・できることあるのでは?

しかし、どうしても再稼働を止めたい人は、
「大飯原発3・4号機の『再稼働』に慎重な判断を求める市民集会
―福井から未来をひらこう 」へ    →
グリーンピース  投稿日 - 2012-03-19 12:00
大飯原発再稼働、3月中判断で自滅する野田政権 - 福井県民7割以上が「性急過ぎる」
http://www.greenpeace.org/japan/ja/news/blog/dblog/3-7/blog/39570/
=================== 記事全文 ========================
■ 福井県民の約7割が「再稼働に不安」

どう考えても、大飯原発の再稼働は時期尚早だ。

3月中に大飯原発の再稼働を決めたいと考える野田政権だが、その判断には「地元の理解」を前提とすると強調してきた。しかし、野田政権が「地元」と主張する日本の原発銀座を抱える福井県ですら、「現時点での政治判断は性急過ぎる」と考える人が74.1%、「再稼働に不安」と考える人が68.1%にも上ることが明らかになった。

国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは、大飯原子力発電所の再稼働について今週にも政治判断の段階にうつる可能性があることをうけて、環境広告会社サステナの協力のもと福井県民517名を対象にインターネット意識調査を急きょ実施した。

調査結果 (3月16日~18日、福井県民517名対象、PDF)


「現時点で大飯原発を再稼働することについてあなたはどう思いますか?」の問いに、「不安を感じる」「どちらかといえば不安を感じる」との返答の合計が68.1%。それに対して、「どちらかといえば安心している」「すっかり安心している」との回答は21.1%にすぎず、7割弱の福井県民が再稼働に不安を抱いていることが分かる。

■ 政治判断「性急過ぎる」が74.1%、防災対策「不十分」が76.6%

この調査では、野田政権の「政治判断」についても考えを聞いた。その結果、「現段階での政治判断は性急過ぎる」と答えた人の合計は74.1%にものぼった。

さらに、「原発事故が福井県で起きた場合を想定した、放射性物質対策や避難計画など、現在の県の防災対策についてあなたはどう思いますか?」の問いに対し、「まったく不十分」が51.3%、「少し不十分」が26.3%でその合計は76.6%で、防災対策について8割近くの県民が不十分であると感じていることがわかる。

■ 「地元の理解」は「福井県外も含む」が33.7%で最多

藤村修官房長官は3月16日の会見で、大飯原発に近い滋賀県について、「再稼働の条件として了解を得る地元ではない」という見解を示している。しかし、今回の調査で福井県民の多くが滋賀県、京都府など広い範囲までを地元として考えるべきだと認識していることもわかった。

■ 3月中の政治判断で自滅する野田政権

これらのデータを見れば、野田政権が主張する「地元の理解」と現実の間に大きな溝があることがわかる。この結果は、私たちグリーンピースが2月より福井に事務所を設けて活動し感じる状況と一致しており、福井県の西川知事も同様の空気を感じているだろう。

野田政権が「日本の原発を支えてきた福井県」として「地元の理解」を簡単に得られると考えているのであれば、大きな間違いだ。

福井県議会で、西川県知事は何度も「安全を最優先する」と国への条件を繰り返してきた。安易に妥協したと思われれば知事の政治生命にも影響する。

野田政権が、「3月中の再稼働決断」と考えているのであれば、自滅するだろう。

=================== 記事終 ==========================

記:ふっ

2012年3月16日金曜日

知事 福島事故で初認識

再稼働への動きが活発だ。

以下福井新聞の原発関連ニュースページのヘッドラインだが、普段更新のすくないこのページが、行政、議会のニュースを連日流している。
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/nuclearpower/index.html

  • 再稼働、県に早期判断要望へ おおい町会、3市町会と共同(2012/3/15 11:14)
  • 敦賀原発1号、再稼働見えず 運転開始から42年(2012/3/15 7:25)
  • もんじゅ、数値4時間表示せず ナトリウム漏れ検出器に不具合(2012/3/14 17:46)
  • もんじゅナトリウム監視装置不具合 漏えいや外部への影響なし(2012/3/14 12:34)
  • 自治体独自の原子力防災強化進む 原発対策重点区域拡大方針受け(2012/3/14 7:46)
  • 大飯原発再稼働、首相ら協議へ 安全委検討会終了、近く見解(2012/3/14 7:21)
  • 古い原子炉は不純物割合高い傾向 敦賀原発1号など、最大24倍(2012/3/14 7:18)
  • 大飯3、4号再稼働なら積極対応を 嶺南議員、県会特別委で意見(2012/3/13 7:48)
  • 大飯原発、活断層連動でも安全維持 関電、保安院は追加データ要請(2012/3/13 7:10)
  • 若狭湾活断層、国の指示あれば対応 原子力機構、敦賀で懇話会(2012/3/12 7:24)

  • 行政・議会が動き、マスコミが報道して、再稼働への勢いをつけようとしているのだろうか?
    西川福井県知事は、再稼働にむけて一歩踏み込んだ発言を始めた。本音が出始めた。再稼働へのロードマップを一歩すすめたのだろう。

    再稼働反対の県民の意思を示そう。
    我々は歴史の流れの岐路にいる。

    朝日新聞 2012年03月14日
    「知事 福島事故で初認識」
    =================== 記事全文 ========================
     関西電力大飯原発3、4号機の再稼働をめぐる発言が13日、県議会とおおい町議会で相次いだ。内閣府の原子力安全委員会はこの日、ストレステスト(耐性検査)で同原発の評価を妥当とした審査書の確認作業を終え、焦点は国と地元の政治判断へ移った。
    県議会2月定例会は13日、予算特別委員会があった。西川一誠知事は原発の再稼働をめぐり、県が求める暫定的な安全基準の前提となる福島第一原発事故の知見が、一定程度明らかになったとする認識を初めて示した。
     西川知事は民主・みらいの西本正俊県議の質問に対し、「政府の事故調査委員会の中間とりまとめや、原子力安全・保安院が専門家の意見聴取会をもとにまとめた中間報告で、これまでに分かる範囲の知見は明らかになっている」と答弁。「これらをもとに、国が責任を持った判断を示すべきだ」と指摘した。
     また、自民党県政会の山本文雄県議への答弁で、政府が地元要請の前に安全性の判断をする方針を決めたことに触れ、「県が一貫して求めてきたことに、関係閣僚が検討を重ねていることの現れだ」と述べた。
     原子力安全・保安院は意見聴取会の議論を踏まえ、福島事故の検証に基づく30項目の技術課題を公表。地震の揺れや老朽化が、事故の発生や進展に影響しなかったとの検証結果もまとめた。保安院はこれらを県原子力安全専門委員会や県議会に説明したが、西川知事はこれまで評価を明言していなかった。(笹川翔平)
    =================== 記事終 ==========================
    記:ふっ

    2012年3月14日水曜日

    坂井市のがれき受け入れは、あわら市の焼却場で処理?

    まったくどうなってるんだろう。
    自分のところで処理しないがれきを受け入れとは?
    どこのがれきかも、今のところ下記記事にはない。

    降り積もった放射能は、河川で再び堆積して集積される。
    やがて、がれき処理で、燃やされて空気ちゅうへ、濃度が高くなって灰に、燃やされないで
    埋められて、地下水へ。
    東日本の放射能を、日本中に、世界中にばらまいて、薄めてごまかそうって魂胆?

    放射能は閉じ込めなければならんと思うのだが・・・
    犯した犯罪をばらまくことで、ごまかそうっていうのだろうか?
    こういうのを、歴史的犯罪っていうんだろう。

    えっ?では、どうすればいいかって?
    それは、まじめに行政が考えることで、専門知識もない自分が言うことではない。
    だが、多くの専門家が有効な提案をしてる。

    例えば、津波の防波堤がわりに、がれきを積み上げて上から土をかぶせる。
    木や植物のがれきは、土をかけることで、やがて分解して土になる。
    コンクリートも風化すれあ土になる。
    それらが、かぶせた土とまざって、がれきの上に土の層ができうる。
    (酸素があるところが、早く分解する。)
    やがて、その土から木が生えて根をおろし、防波堤がわりの丘ができあがる。
    ・・・根の深い広葉樹の植林をすすめる人もいる。

    もっと、専門家が調べて提案することだろうけど、上のような提案もある。

    放射能はどうなるかって?
    むろん、もっと研究する必要がある。しかし、ばらまいてしまったら、もう手の打ちようがなくなるんでないですか?

    日テレNEWS24  [ 3/13 18:52 福井放送]

    「震災がれき」坂井市長も受け入れに前向き(福井県)
    =================== 記事全文 ========================
    東日本大震災の被災地で復興の妨げになっている「震災がれき」の受け入れについて、坂井市は受け入れに前向きな考えを示した。

    坂井市の坂本憲男市長は13日開かれた市議会の一般質問で、「震災がれき」について「できるだけ手を差し伸べたい」と受け入れに前向きな考えを示した。

    坂井市は福井市・あわら市・永平寺町でつくる広域事務組合でゴミの処理を行っている。
    受け入れの前提として、国の放射線基準の設定や事務組合の施設がある、あわら市笹岡の住民の理解が得られることをあげていて、今月29日の事務組合の会合で他の市町と対応を協議することにしている。
    =================== 記事終 ==========================

    2012年3月13日火曜日

    「3.11さよなら原発福井県集会inつるが」リレートークなど

    多くの方の参加、賛同等を得て開催した3月11日の「3.11さよなら原発福井県集会inつるが」は、各方面から成功だったとの声を頂戴しています。
    その中から、原発問題住民運動全国連絡センター筆頭代表委員の伊東達也氏「福島からの訴え」、県内外12人による原発反対のリレートーク、小浜市・明通寺住職の中嶌哲演さんによる閉会あいさつ及び童謡「ふるさと」をyoutube動画で紹介します。

    311福井県集会-福島からの訴え



    311福井県集会-リレートーク







    311福井県集会-閉会あいさつ&「ふるさと」合唱


    当日の事務局報告で1,200人が参加した3.11集会は、原発反対の思いで成し遂げられました。
    この気持ちを次のステップにつないでいければと思います。


    集会の様子は「3.11さよなら原発福井県集会 in つるが」ブログでも以下のURLから確認できます。
    http://goodbyenppfmt.blog.fc2.com/blog-entry-15.html

    2012年3月12日月曜日

    『5時間で栃木県、そして、11/3/11以降の気象データについて』

    昨日は東日本大震災から丸一年。各地で追悼や未来は
    どうあるべきかを考える機会となるイベントやTVで
    も特集が組まれたりして、自分自身の想いを新たに
    された方も多かったかと思います。

    自分は青空の下、水晶ヶ浜へ行ってまいりまして寒中
    水泳を・・・とありきたりの冗談はさておき、風船を
    500個飛ばして来ました。

    500個の風船が飛んでいく様子はこちら

    澄んだ青空に色とりどりの風船がふわーっと飛んでいく
    様子は表現力の乏しい自分としては何と表現していいのか
    分かりませんが、とっても感動しました。


    その飛ばした目的は美浜原発を目の前にした水晶ヶ浜から

    「拾ったら、いつどこで拾ったかを連絡ください」

    と書かれたハガキをつけ「もしも」が起こった時に昨日
    の風向き、風速だとどのくらいのスピードでどこまで飛ぶ
    のかを知るということです。


    飛ばしたときはサホド風は強くなかったので飛んだ方向から
    すると嶺北の市町に向かってるので2、3時間後に県内の
    どの市町から連絡が入るかと待っていたのですが一向に
    入らずどうしたんだろう?っと思っていたのですがマサカ!
    の栃木県でした。

    ちなみに下記にて昨日の美浜の風向や風速が分かります。

    風速の目安についてはこちら


    昨日は飛ばした時間帯である11時半頃は左程強い風でも
    なくデータでも5.5~5.7m/sだったので正直驚いた次第です。


    そこで「じゃー311のときの風向きと風速はどんなんだったんだろう」
    と知りたくなったので福島第一原発近くの浪江町を調べたら16時以降から

    3/29までデータがありませんでした・・・。



    あれっ?何で?


    「壊れていた???」

    「不安を煽らないよう配慮?」


    それとも・・・。


    皆さん、このときの気象データが無いってこと知ってました?

    2012年3月7日水曜日

    暮らしの中の放射能(原子力資料情報室)

    かって、東西冷戦時代、核実験で恐るべき放射能が地球にまき散らされた。数十年たって、いくらか減衰したのをよそ眼に、チェリノブイリ、福島と人類は、地球上に放射能を「供給し続けている。」
    福島の事故で、ここ日本で暮らす自分達は、放射能下の人生を強いられることになった。

    かって、東西冷戦時代に青春時代を送った筆者は、放射線下で、健康・生命のリスクはあきらめていたが、所詮、311以前の話だし、地域によっては、核実験時代よりもはるかに高い汚染(東京湾では、数十倍という報道もあったと記憶する。 http://yokohama-konan.info/mizusoko.html など参照)

    だが、難しいのは、これらが「リスク」であるのは間違いないが(「安全」といいくるめる原子力村の御用学者相手の話は、時間がを費やすのばバカらしいので省く)、どの程度の「リスク」なのか、では、どう考え、どうしたらいいのか?単なる科学の領域を超え、人生感や思想もからむ判断となる。

    その「答え」となるかどうかは判らぬが、少なくとも、理屈はともかく、毎日を生活していかねばならない311後の日本人に、参考になればという試みを原子力資料情報室が始めた。

    これでも、とても面倒くさくてついていけないとか、神経質すぎるとお考えの人もいるだろう。逆の意見の方もおられるだろう。まだ、低線量被爆の恐ろしさが判ってないと。

    でも、第1回のビデオだけでも、ご覧になったらどうだろう。福島県人の平均摂取量4ベクレル。明日の健康被害に「怯え暮らす」ほどではないかもしれないが、安心しきっていいのか?安全は、可能な限り慎重にすべきだという考えで校正される。福島から避難できない人に、福井で、全品検査されて不検出の食物を選んで食べることがで着ない我々にどうするかを問いかけた試みであろう。

    食品が全品検査されていない以上、自然環境の中で、広がる放射能が、まばらに広範にひろがりつつある今、高度に発達した、加工・流通の過程で、ここ、福井の自分達も安心しきっていいのか?という問いかけがなされていると思う。

    筆者も、自分自身は、ここ福井で生きていく分には、とうにあきらめているようなところがある。(ただし、だからといって、あきらめざるを得ない状況を作った原子力村の責任追及をあきらめるつもりは毛頭ない。安全といいきって、人々をリスクにさらし続ける現状が、そのままでいいとは思わない。)

    だが、若い方、子供たち、未来の人類の後輩たちにまで、あきらめたほうがいいよとは、口が裂けても言えないのである。

    以下、今のところ3回、各約10分間のビデオ。

    暮らしの中の放射能 第1回 公表データを読む
    http://www.youtube.com/watch?v=5IpjwPHsX94&feature=related

    暮らしの中の放射能 第2回 水と魚について 
    http://www.youtube.com/watch?v=8lrm2_6B0oo&context=C3d28696ADOEgsToPDskJEN8u8Ag87vgo3YOMg0VpF

    暮らしの中の放射能 第3回 汚染マップを見る
    http://www.youtube.com/watch?v=iELYjFiNFV0&feature=related

    記:ふっ

    2012年3月5日月曜日

    ストレステストの問題点 原子力安全・保安院意見聴取会メンバー、井野博満・東大名誉教授に聞く

    ストレステストについて、井野教授(ストレステストに関する意見聴取会のメンバー)が、問題点を手短に説明している。

    筆者は、最大の問題点は、当事者によるテストであるということだと思う。そんなことで、政治の産物ではる原発のちゃんとした負荷試験ができるわけもない。安全性など判らない。

    ストレステストそのものは、再稼働にお墨付きを与える政治的パフォーマンスだと思う。

    ただ、筆者のような人間の考えは、「決めつけである」と思う方もおられよう。そうである証明として、伊野教授のような技術的な議論は必要だろう。専門家による貴重な意見だ。筆者にとっても、自分の考えを確認して、さらに深めていくためにも、必用な議論でもある。

    一方、福島の事故の現状をみれば、もはや原発ありきの安全論議をしている時ではない。一端過酷事故になれば、どうなるか?そんなものは、もういらない。というのも事実ではないだろうか?今だ、安全神話の呪縛から完全に解き放たれていない人々に、ストレステストの欺瞞を説くと同時に、再稼働反対を意思表示していきたい。

    再度、過酷事故が起こってから悔やんでも、もう、どうにもならないから・・・

    毎日新聞 2012年3月1日 東京朝刊
    「ザ・特集:ストレステストの問題点 原子力安全・保安院意見聴取会メンバー、井野博満・東大名誉教授に聞く」
      http://mainichi.jp/select/jiken/archive/news/2012/03/01/20120301ddm013040225000c.html
    =================== 記事全文 ========================
    福島第1原発事故を受けて導入された「安全評価(ストレステスト)」。その結果を踏まえ、関西電力大飯原発(福井県)3、4号機では再稼働に向けた手続きが進む。その審議に、「抗議声明」を出した学者がいる。井野博満東京大名誉教授。なぜなのか、聞いてみた。【大槻英二】

     ◇はっきりしない審査基準

     ◇事故対策含め、再稼働判断を

     ◇まず福島第1で有効性検証せよ

    井野さんは金属材料学が専門。ストレステストの結果について意見を述べる経済産業省原子力安全・保安院の意見聴取会のメンバーでもある。
    ここでちょっと確認しておこう。そもそもストレステストとは、欧州連合(EU)が福島の事故後に行った原発の耐性試験。それを参考に、菅直人前首相が昨年7月、定期検査で停止中の原発を再稼働させる条件として導入を決めた。
    --ストレステストを再稼働の条件にすることには問題があるのでしょうか。
    井野さん 菅前首相が導入を決めた段階では、再稼働間近だった玄海原発2、3号機の手続きを止めて、地震・津波対策を包括的に見直すという意味はあったと思います。しかし、欧州では、ストレステストは原発の弱点を見つけて改善するのが目的で、再稼働の判断には使っていません。日本では、原発が設計上の想定を超えてどれぐらいの大きさの地震や津波まで耐えられるかを調べる「1次評価」と、炉心溶融などのシビアアクシデント(過酷事故)に至った場合の影響やその対策も含めて総合的に調べる「2次評価」に分け、1次評価のみを再稼働の判断に使うとしています。この点も問題です。
    --大飯原発3、4号機の1次評価結果について、保安院は「妥当」として、2月13日、内閣府原子力安全委員会に審査書を出しました。井野さんらは意見聴取会での議論が十分でないと抗議声明を出しましたが、どこに問題があったのですか。
    井野さん 審査書には「福島第1原発を襲ったような地震・津波が来襲しても同原発のような状況にならないことを技術的に確認する」と書いてあります。しかし、「福島第1を襲ったような地震・津波」を具体的にどう他の原発に当てはめていくかという判断基準が示されていない。例えば大飯3、4号機は高さ11・4メートルの津波まで耐えられるとしていますが、福島の津波は14メートルありました。つまり、保安院はあらかじめ「津波なら何メートルまで耐えなければならない」というような基準を持っていて「妥当」と評価しているのではなく、事業者が出してきた結果を「後追い」しているに過ぎません。
    また、外部電源を喪失して原子炉に冷却水を供給できなくなった場合の緊急安全対策は、電源車や消防車といった非常用設備に頼るとしています。復水器の予備水を使い切るまでには18・7時間ある。11・5時間あれば重機でがれきを取り除き、消防車が到達できるので「十分時間的な余裕がある」と評価している。しかし、大雪や台風のとき、しかも夜間だったら間に合うのか。疑問が残ります。
    --井野さんは、ストレステストを真っ先に福島第1原発で行うべきだと指摘されてきました。
    井野さん ストレステストはすべてコンピューター上の計算ですから、実際に地震や津波が起きた場合、その通りになるかどうかは分かりません。福島第1で行えば、現実の結果がそこにあるわけで、計算によって福島のような事態を想定できるのかどうか、ストレステストの有効性を検証できる。私の提案を受け、東京電力は津波についてだけ簡単に行いましたが、おざなりなものでした。津波以前に、地震でどれだけ壊れたかが問題なんです。
    --意見聴取会には、専門家だけでなく市民も議論に加えるべきだと主張しています。
    井野さん 過酷事故が起きた場合、被害を受けるのは地域住民。その視点から安全性を考える必要があります。
    原発サイト内の施設は重要度に応じて耐震性がS、B、Cクラスに分けられています。万全を期してほしい住民からすれば「すべてをSクラスで」と思うが、原発の技術者は「それではコスト的に見合わない」などと判断します。ものごとを考える場合に、専門家と市民ではそうした立場の違いから生じるギャップがあるわけです。
    技術の世界には「工学的判断」という言葉があります。「100%安全でなくとも大事故の可能性は非常に低いからつくってよい」という発想です。つくってみて失敗しても改善すればいいのですが、原発に限っては事故は許されない。原発は他の技術とは分けて考えるべきです。
    --原子力安全委員会の班目春樹委員長が2月20日の記者会見で「安全性を高めるための資料として、1次評価では不十分」と発言しました。どう受け止めましたか。
    井野さん まったくその通りだと思います。2次評価を含めて再稼働を判断する条件として考えていただきたい。過酷事故に至った場合、放射能汚染がどれぐらいの範囲に広がるのか、どんな影響緩和策をとっているのかも含めた「2次評価」が出てこないと、住民としては判断がつきません。全原発を対象とした2次評価は昨年末をめどに提出するということでしたが、まだ一件も出てきていません。保安院は催促もしていない。
    --原発の安全審査はこのままでいいのでしょうか。
    井野さん 福島の事故で、従来の安全審査に不備があったことが明らかになったわけで、新しい枠組みづくりが必要です。そもそも福島の事故は実質的に収束しておらず、詳細な原因も分かっていません。私は基本的に原発は非常に危険であって、地震列島である日本におくべきものではないと考えています。実はストレステストで分かることは、どの原発が非常に危険で、どこが相対的に危険性が低いかということであり、どこから止めるべきかという優先順位でしかありません。
    --国内の原発54基のうち、動いているのは2基。5月までにすべて止まる見込みで、夏の電力不足が懸念されています。電気料金の値上げも予定されるなど、原発再稼働への要請が強まっています。
    井野さん 昨年の夏、皆さん、家庭でも会社でも一生懸命、節電に取り組みました。それを長期的に続ければ消費エネルギーを減らせるわけで、今こそ「エネルギー中毒」から脱却すべきです。安全を二の次にして、「エネルギーが足りないから、原発を動かそう」ということでは、フクシマから教訓を学んだことにはなりません。
    ==============
    ■人物略歴

     ◇いの・ひろみつ

    1938年生まれ。東京大大学院応用物理学専攻博士課程修了。専門は金属材料学。「柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える科学者・技術者の会」代表。編著に「福島原発事故はなぜ起きたか」「徹底検証21世紀の全技術」。
    =================== 記事終わり ======================
    記:ふっ

    2012年3月4日日曜日

    原発停止も交付金5億増見積もり 福井県、影響は13年度以降

    悪名たかき「電源3法交付金」にさっさと見切りをつけるべきだ。そんなものを当てにして予算を組むより、「きっぱり脱原発宣言し、全てを廃炉」に方針を変え、廃炉のための交付金制度を要求すべきだ。交付金は、廃炉に向けた事業に投資、県内の産業の活性化と技術・ノウハウの蓄積を計る。

    むろん、廃炉にむけても、労働者被爆、廃棄物の問題、その間の汚染など、課題は困難を極める。原発の維持なんかに労力をそそぐ余裕などないはずだ。

    廃炉に向けて、技術開発も含めた資金も膨大に必要だ。原発廃炉に向けて全力で進むべきだ。

    しかし、原発推進を前提とした議論しかないのが、福井県の実情のようだ。

    福井新聞   (2012年3月2日午前6時51分)
    「原発停止も交付金5億増見積もり 福井県、影響は13年度以降」
    http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/politics/33359.html
    =================== 記事全文 ========================
    福井県は1日、2012年度の電源3法交付金の県への配分額を約80億円と見積もり、11年度の75億円に比べ5億円増える見通しを示した。12年度政府予算案で防災対策を支援する交付金が増額となるなどの理由。

    定例県会の一般質問で笠松泰夫議員(自民党県政会)に対して答えた。

    東京電力福島第1原発事故を受け、定期検査に入った県内原発は再稼働できずに全基停止の状態にあるが、県電源地域振興課によると、県に配分される交付金のうち約半分を占める「電力移出県等交付金枠」は、2年前の発電量を基に配分額を算出するため、12年度の交付額に原発停止の影響はないという。

    13年度以降は影響を受ける可能性があるが、同交付金枠には原発が停止していても設備能力の8割分を交付する「みなし規定」があり、県は「規定に該当し、急激に減るとは考えられない」(西川知事)との認識だ。

    このほか、運転開始後30年超の原発がある道県への「原子力発電施設立地地域共生交付金」、プルサーマル計画などに同意した道県が対象の「核燃料サイクル交付金」は10年度から受けており、12年度も継続される。両交付金の総額は6年間で約160億円で、立地や周辺市町と分配する。

    また、防災対策の重点実施地域が原発から30キロ圏への拡大に伴い、原発立地道県が行う防災対策を支援するため、国は12年度予算案で「原子力発電施設等緊急時安全対策交付金」を倍増。県の12年度当初予算案では同交付金を活用し、30キロ圏内の37中学校に放射線量を測るサーベイメーターを置くほか、安定ヨウ素剤の備蓄、警察や消防、市町の職員用のポケット線量計などを拡充する。

    一方、市町への交付金は、国の12年度予算案で日本原電敦賀原発3、4号機増設計画に伴う「電源立地促進対策交付金相当分」の計上が見送られ、敦賀市と周辺6市町は財政計画の軌道修正が必要となっている。
    =================== 記事全文 ========================

    記:ふっ

    2012年3月1日木曜日

    県内原発 活断層連動「考慮は不要」

    情報隠しとごまかしをやっていることが判っている当事者が安全といって、通用する世界があるのだろうか?しかし、自分達の生きている社会は、福井の歴史は、その繰り返しだったんではないだろうか?

    第一級の地震学者の石橋克彦氏は、若狭震災前夜であるといっている。福島第一原発事故でも、誰も責任をとっていない。また、「想定外」ですむと思っているのだろう。

    だが、福井で事故がおこれば、想定外ですむような話ではなくなる。

    ウソやごまかしが常態化している当事者のデータが通用する社会でいいのだろうか?
    民主主義が問われているのではないだろうか?

    読売新聞  2012年3月1日
    「県内原発 活断層連動「考慮は不要」
    電力3事業者 100万~46万年に一度
    =================== 記事全文 ========================
    県内の原発周辺の複数の活断層が連動して動く可能性を再検証していた電力事業者3者は29日、「新たに連動を考慮する必要はない」とする調査結果をまとめた。再稼働の前提となるストレステスト(耐性検査)の審査が最も早く進む関西電力大飯原発も問題はなく、テストの結果に影響しないと結論づけた。

     経済産業省原子力安全・保安院が5キロ以上離れた断層同士が連動して地震を起こすことと、断層が動いて地盤内の力のバランスが変わる可能性を踏まえた再検証を指示。3事業者が文献を調べたり、地盤がひずむのにかかる時間などを計算し、連動する頻度が100万年に1度未満~46万年に1度など、非常に低いことを確認した。

     このうち、専門家から大飯原発近くの断層との連動の可能性を指摘された熊川断層について関電が影響を計算。想定を1割程度上回る揺れが生じる可能性があるが、耐性検査で1・8倍の余裕があることから「連動に伴う地震が発生しても問題ない」とした。

     ◇

     関電は同日、大飯原発敷地内の斜面について、想定される地震に対して安定性の余裕があるとする評価結果を報告した。美浜原発は3月に、高浜原発は4月に報告する予定。
    =================== 記事終 ==========================

    2012年2月29日水曜日

    震災1周年で10日に追悼式 県内宗教関係者、参加呼び掛け

    祈ろう。
    3月11日は、永平寺でも集いが行われる。
    悲しみを乗り越えて、祈り、犠牲をかみしめて、災害に耐えうる世界にしていこう。


    福井新聞  (2012年2月28日午前8時18分)
    震災1周年で10日に追悼式 県内宗教関係者、参加呼び掛け
    =================== 記事全文 ========================被災地へのメッセージが記された「散華」を整理する関係者=鯖江市石田下町の専光寺
     福井県内の宗教関係者でつくる「東日本大震災追悼式実行委」は震災から1周年となる前日の3月10日、福井市のフェニックス・プラザで追悼献花式を行う。参加者の思いを一つにしようと、花びら形の紙を散らす儀式「散華(さんげ)」を企画。「大変な災難の時代を生きている私たちが、共に犠牲者へ祈りをささげたい」と、宗教関係者や一般の参加を募っている。(久慈かおり)

     実行委には仏教関係者を中心に神道やキリスト教、立正佼成会などの有志が参加している。式では参加者による献花の後、宗教関係者が客席を歩き、念仏を唱え、散華を行う。読経の後、宮城県出身で元曹洞宗管長の板橋興宗禅師が追悼の言葉をささげる。

     散華は、釈迦(しゃか)が誕生した際や入滅した際、天から花びらが舞い降りてきたという伝説から生まれた儀式。実行委は縦約20センチ、横約15センチの花びら形の紙を2枚セットにして3千組用意し、県民のメッセージを募っている。

     紙は青、黄、白、赤、灰の5色で、片面には板橋禅師が書いた言葉が印刷されている。1枚は被災地に送り、1枚は会場で散らす。

     散華を企画した曹洞宗金剛院の諏訪大明住職(越前市深草2丁目)は「喜びも悲しみも分かち合う儀式。散華をすることで宗教関係者、一般の人の区別なく、一人一人に追悼の思いを持ってほしい」と準備を進めている。

     追悼献花式は「東日本大震災追悼の集い」の第1部として行う。第2部、第3部は「復興支援ボランティアフォーラム」(東角操事務局長)が運営し、大野市出身でタレントの清水国明さんの講演会「共に歩む支援」、和太鼓や歌などのコンサートがある。

     追悼の集いは3月10日午前11時45分から。参加無料(別途献花代が必要)。問い合わせは真宗大谷派専光寺の佐々本尚住職=☎090(3922)2824。散華の参加希望、問い合わせは金剛院の諏訪住職=☎0778(22)7188。

    =================== 記事終 ==========================

    記:ふっ

    2012年2月28日火曜日

    原発再稼働 規制庁発足前に判断も 首相

    下の首相の発言は、再稼働の時期をさぐっているともとれる。3月11日の集会を始め、反対の意思を示そう。再稼働反対の大きな流れにしていこう。


    東京新聞 2012年2月25日 朝刊
    「原発再稼働 規制庁発足前に判断も 首相」
    http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2012022502000036.html
    =================== 記事全文 ========================
     野田佳彦首相は二十四日、本紙のインタビューに応じ、定期検査中の原発の再稼働について「原子力規制庁ができる前に判断することもあるかもしれない」と述べ、四月予定の規制庁発足前に結論を出す可能性に言及した。国の原子力安全委員会が現在、関西電力大飯原発3、4号機の安全評価(ストレステスト)の一次評価を審査しており、同原発の再稼働を念頭においた発言とみられる。 
     首相は、規制庁移行前の経済産業省原子力安全・保安院と原子力安全委による再稼働審査の信頼性について「(東京電力福島第一原発)事故が起こった後、緩いことをしようと思うはずはない。専門的知見で対応していただく」と強調した。
     一方、首相は社会保障と税の一体改革で、民主党の小沢一郎元代表が消費税率引き上げに反対していることについて「政府・与党がまとまって対応する時に必要な場合は、どなたでもお願いしたり、説得することはある」と自ら説得に乗り出す意向を示した。会談時期は明言しなかった。
     首相は、消費税増税の関連法案を三月末までに提出する方針を重ねて強調。消費税増税を争点に衆院解散・総選挙に踏み切る可能性は「そもそも念頭にない」と否定した。
     野党が一体改革の協議を拒否していることに関しては「国会では相当、かみ合った議論ができつつある。協議を引き続きお願いしながら、与野党で成案を得る努力をしたい」と述べた。
     衆院小選挙区の「一票の格差」是正が衆院選挙区画定審議会設置法の勧告期限の二十五日に間に合わず、違法状態になることについては「一日も早く解消しなければいけない」と述べた。
    =================== 記事終 ==========================

    記:ふっ

    2012年2月25日土曜日

    今の電力需給では再稼働必要…枝野氏が初言及

    さて、いよいよ、本音が出て、再稼働への最終章が近づいたようだ。
    管前首相がストレステストを言い出してからのロードマップのマイルストーンのひとつなのだろう。

    「今の電力需給状況では稼働させていただく必要がある」と、はっきり言い切った。

    最初から、落とし所を狙っていんだろう。
    落とし所にさせてはならない。

    まして、電気料金値上げなどは、反対している人々への恫喝だ。

    原発の価格が、地元買収のために行う政府の交付金や事故対策費用、廃炉や廃棄物処理の費用をいれれば、どんな電力より高いはずだ。そもそも、原発が止まって料金があがるのは、今まで、原発を主力に電力供給のシステムを作り上げてきたからで、火力や自然エネルギー、特に自然エネルギーを中心に技術開発してシステムを構築きたなら、発電費用は高くなるどころか、安くなっていると思う。

     全ての電力の可能性を排除したうえで、原発中心のシステムを作り上げ、原発が止まったら料金が高くなるなどは、自分(国、電力会社)で作った原発中心の危険なシステムの欠陥を、欠陥の原因はそしらぬ顔で、その欠陥のせいで原発は必要だと説く、つまり、安全は犠牲にしてもしかたないと説く、居直りでしかない。
    電力が高いのは、あんたたち(国、電力会社)のせいでしょう。原発中心のシステムのせいでしょう。なんで、原発を再稼働させんならんの!

    福井県議会の2月定例議会が昨日から始まった。この時期、この発言は、福井県議会推進派とともに、再稼働やむなしの雰囲気を醸成する動きでもある。

    反対の声をさらに、大きくしよう。

    読売新聞 2月24日(金)22時53分配信
    「今の電力需給では再稼働必要…枝野氏が初言及」
    http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120224-00001097-yom-bus_all
    =================== 記事全文 ========================
    枝野経済産業相は24日、BS朝日の番組収録で、停止が相次ぐ原子力発電所について、「今の電力需給状況では稼働させていただく必要がある」と述べた。

    安全性の確認と地元の理解が前提だが、枝野経産相が再稼働の必要性に言及したのは初めてだ。

    「(原発の)再稼働がなければ(今年夏は)相当な節電が必要になる」と述べた。火力発電燃料の負担増で電気料金も「5%とか10%とか15%とかいうレベルで上がる」と指摘し、国民生活や経済活動への悪影響を避けるには、再稼働が避けられないとの認識を示したといえる。

    また、東京電力に公的資金を注入した場合の経営体制について、「企業の体質を変えるにはリーダーに強い権限が必要だ。(勝俣恒久会長と西沢俊夫社長の)両方を代えるケースもある」と述べた。
    =================== 記事終 ==========================

    記:ふっ

    2012年2月24日金曜日

    原発立地、隣接7市町の避難先提示 県計画見直し部会で暫定案

    原子力防災計画。ないよりあったほうがいいのだろうか?
    一端事故がおこれば、なかったではすまされないだろう。

    それにしても、下記記事でつたえる避難が、いざとなったら、スムーズに支障なく実行できると思う人がいるだろうか?
    しかも、福島の現実をみれば、避難先が安全という保障は全くない。
    しかも、避難時、政府は情報を隠し、ただでさえあやしい安全基準をさらに引き上げて避難誘導した。
    しかも、第一、福島事故直後でさえ、200Km離れた東京避難も考えられていた。そんな事故になったら、とても、こんな防災計画など役にたたない。

    原発がとまっていれば、過酷事故の可能性は極めて低い。
    原発を廃炉にすれば、過酷事故はまず考えられないだろう。むろん、それでも、周辺地域では事故や、保管施設の老朽化など、事故での避難の可能性がゼロとはならないだろう。

    なにより、再稼働せず、全て廃炉以外の安全確保はない。

    福井新聞(2012年2月24日午前7時52分)
    「原発立地、隣接7市町の避難先提示 県計画見直し部会で暫定案」
    http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/nuclearpower/33243.html
    =================== 記事全文 ========================
    東京電力福島第1原発事故を受け福井県原子力防災計画の見直しを進めている県検討委員会は23日、住民避難部会の第2回会合を福井市の県国際交流会館で開いた。県は県内原発で事故が発生した場合の立地、隣接7市町の避難先となる自治体を定めた暫定案を提示。今後、国が4月に改定する防災指針や防災基本計画なども踏まえ、市町と協議を進めていく。

    暫定案では、日本原電敦賀、関西電力美浜、大飯、高浜の各原発ごとに立地、隣接市町の全住民の避難先となる県内自治体を設定した。移動時の混雑を考慮し、立地市町より隣接市町の避難先をより遠隔地に選定。地域コミュニティーと行政支援の維持、継続の観点から、小学校区単位での避難を想定している。

    例えば敦賀原発で事故が発生した場合には、避難対象者を敦賀、美浜、南越前の3市町の約9万人と想定。敦賀市民約6万8千人は福井、小浜両市、美浜町民約1万1千人は小浜市、おおい町、南越前町民約1万2千人は永平寺町を避難先と定めた。

    意見交換では、避難市町の選定を県内に限定している点に、県原子力発電所準立地市町連絡協議会長の森下裕若狭町長が「若狭町や小浜市は滋賀県の方が近い。住民がその通り避難するかという問題がある」と指摘。一方、県原子力発電所所在市町協議会長の山口治太郎美浜町長は「長期の避難が予想される」と話し、行政支援の観点から県内を避難先とするのが望ましいとの考えを示した。

    県は「あくまでも暫定案」とし、県内での受け入れが可能かを確認した上で県外などの避難先も検討したいとした。

    また県は、各原発から5キロ圏内に住む災害時要援護者数について、高浜町910人、おおい町102人、美浜町34人、敦賀、小浜両市各1人と報告。避難方法や場所などを今後の検討課題として挙げた。

    同部会は昨年6月に設置され、第2回部会には市町、原子力事業者、陸上自衛隊、国などから約30人が出席した。
    =================== 記事終 ==========================
    記:ふっ

    原発再稼働の判断基準明示求める 西川知事、国の対応を批判

    今日から、福井県議会の2月定例会が開催される。大飯3・4号機の再稼働が議論される。
    県議会に、県民がいかに原発に不安をもち、もう原発はやめて欲しいと思っているかを伝えたい。推進派の多い県議会に県民の世論の圧力をかけたいものだ。

    西川県知事は、慎重な発言を繰り返す。しかし、原発を全廃するつもりがないことも明らかだ。何かの口実で慎重姿勢を保っているのではと思うのは、筆者だけだろうか?

    原子力の継続は再稼働した場合の責任をできるだけ避けたい。つまり、何かあっても国に責任をとってもらう。裏返せば、自ら責任をとるつもりはない。

    マスコミでもあまり表面にでないが県民の反対の意思が知事に圧力をかけているのも事実だと思う。

    邪推かどうか判らぬが、何らかの取引材料にも使っている可能性もないとは言えない。

    しかし、新幹線延伸の費用を原発税で賄う考えなど、知事の本音は原発推進だ。責任を回避できて、自分が満足する条件がそろえば、再稼働に同意するに違いない。再稼働を断固阻止できるのは、県民の断固たる反対の意思。そんなことをすれば、次の知事選はないし、永遠に不名誉な知事として汚名を帯び、場合によっては、損害賠償を個人的にも請求されかねない・・・ぐらいの、断固たる反対の意思表示ではなかろうか?

    むろん、県議会議員も、ここで再稼働推進派として立ちまわれば、同じことだ思わせるぐらいの意思表示をしていきたい。

    福井新聞 (2012年2月23日午前7時22分)
    原発再稼働の判断基準明示求める 西川知事、国の対応を批判
    http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/nuclearpower/33225.html
    =================== 記事全文 ========================
    西川・福井県知事は22日の記者会見で、政府が停止原発の再稼働の前提としているストレステスト(安全評価)について原子力安全委員会の班目春樹委員長が1次評価だけでは不十分と発言したことなどに対し「政府の判断に脈絡がなければ立地地域も対応できない」と国の対応を批判。野田佳彦首相をはじめ政府全体で判断の基準を取りまとめ、地元に示すよう求めた。

    会見で知事は「政府にはさまざまな委員会や組織があるが、一つ一つがばらばらでは国民も理解できない。誠に遺憾な状況であり、腰を据えてきちっとした対応が必要」と不快感を示した。

    再稼働に向けては「政府の安全に対する精神、哲学をトータルとしてまとめた安全基準がなければならない」と指摘。県が求めている東京電力福島第1原発事故の知見を反映した暫定的な安全基準を早急に示すべきだとし「地元は汗もかき、骨も折っているつもり。真剣に応えてほしい。別に難しいことでも何でもない」と訴えた。

    地元としての再稼働の判断に関しては「安全確保が基本」と重ねて強調した上で、停止の長期化により日本の経済、産業、国民生活に及ぼす影響を考える必要があるとし「政府はよく認識して対応すべきだ」と述べた。
    =================== 記事終 ==========================

    記:ふっ

    2012年2月17日金曜日

    特集ワイド:NHK対「原発推進」団体 浮上した「低線量被ばく」問題

    原子力村がNHKの良心的番組にかみついた内容を毎日新聞が客観的に取材報道している。
    福島を中心に、子供達まで被爆の危険にさらされている。今、低線量被爆の事実を伝える努力や低線量被爆の研究を否定することは、人の健康と命をないがしろにする犯罪行為ではないだろうか。
    へたな抗議をすれば、原子力村の正体がバレるだけぐらいに皆で拡散しよう。

    毎日新聞
    特集ワイド:NHK対「原発推進」団体 浮上した「低線量被ばく」問題
    http://mainichi.jp/select/wadai/news/20120216mog00m040015000c.html
    =================== 記事全文 ========================
    放射線被ばくの健康影響については、まだ研究途上にある。だからこそ、次代を担う子どもたちの安全を願う親たちの不安は深刻なのだが、そんな折も折、低線量被ばくの問題点を指摘したNHKの番組に、原発と深い関わりを持つ団体が抗議の矛先を向けた。このバトル、どうなるのか。【根本太一】

     ◇原子力ムラの「抗議」 報道、議論尽くせるか

    <公共放送としてNHKに求められる高い放送倫理に疑義を挟まざるを得ない>
    1月12日にNHKに送られた、A4判8枚からなる「抗議と要望」と題する文書の一節だ。さらに<事実誤認もしくは根拠薄弱であることが明らかになったら、番組自体を撤回するのも国民の受信料で経営をしているNHKの責務>とし、<放射線の恐怖のみを煽(あお)るような“風評加害者”的報道は今後止(や)めるよう強く要望>している。何とも痛烈な内容だ。
    送り主は「エネルギー戦略研究会」「日本原子力学会シニア・ネットワーク連絡会」、そして「エネルギー問題に発言する会」の3団体。いずれも「原発推進」が日本には不可欠との立場から、シンポジウムやセミナーなどを開いている民間の組織だ。

    子どもの安全が第一。小学校の体育館で教室のカーテンなどの除染作業をする福島県川内村の女性たち=福島県同村の川内小で2012年1月31日、西本勝撮影トップの経歴は、研究会の金子熊夫会長が外務省の初代原子力課長、連絡会の宅間正夫会長は元東京電力柏崎刈羽原発所長、発言する会の林勉代表幹事は元日立製作所・原子力事業部長。さらに3団体のホームページを見ると、抗議文の「賛同者」として元東電副社長で元自民党参院議員の加納時男氏や、元日本原子力学会会長、大学の名誉教授、原発メーカーの元幹部ら総勢112人の名前が並ぶ。
    政・財・官・学のいわゆる「原子力ムラ」のOBらが顔をそろえた格好だ。

    子どもの安全が第一。小学校の体育館で教室のカーテンなどの除染作業をする福島県川内村の女性たち=福島県同村の川内小で2012年1月31日、西本勝撮影

    彼らが取り上げたのは、NHKが昨年12月28日に総合テレビで放送した「追跡!真相ファイル『低線量被ばく 揺らぐ国際基準』」。国が安全性の根拠としている、被ばく量が生涯100ミリシーベルト以下ではがんなどが発症する明確な根拠はないという国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告に疑問を投げかける内容だ。30分の番組の中で、86年のチェルノブイリ原発事故から25年が過ぎた今になってスウェーデンでがんが増加したことや、米国の原発周辺でもがん発症が目立つことを報告。さらに元ICRP委員へのインタビューなどから、かつてICRPが原爆による被ばくのリスクを「政治的判断」で半分に設定していた--などと伝えている。



    そのどこが<“風評加害者”的報道>だというのか。
    抗議文では▽インタビュー場面に意図的な誤訳がある▽疫学的調査では、原子力施設と疾病との関係は認められていない--などと指摘。<数々の論旨のすり替え>や<不都合な情報の隠蔽(いんぺい)>もあるとしている。
    「賛同者」リストに名を連ねる人物に接触した。東電OBで、同社では「放射線防護の研究に携わっていた」という男性だ。
    「米国の原発周辺でがんが増えていると言うが、ならば世界で400基以上ある原発の周りの住民たちはどうなんです? がんの危険を主張するのは、原発反対派が古くから使う手法なんです」
    ICRPが「政治的判断」から被ばくリスクを半分に設定したという部分は「論拠が不明」と切り捨てる。

    「NHKには、公平で客観性のある報道をしてほしいだけなんです。原子力ムラと言われようが、一方的に踏みつけられっ放しというわけにはいきませんよ」
    では、NHK側は何と反論するのか。
    見解を求めると「十分に取材を尽くしており問題はないと考えている。団体の方々には番組内容を丁寧に説明するなど誠実に対応しています」と回答した。

    内部被ばくなど低線量の放射線による被害の調査・研究を続ける沢田昭二・名古屋大名誉教授(素粒子物理学)に会った。「彼らは安全神話を振りまいてきた当事者です。ところが抗議文には、人災でもある福島原発事故への反省の弁が見当たらない。謙虚さに欠けています」。それが、自らも広島の原爆を経験した被爆者である沢田さんの第一声だった。

    「ICRPが米国の核兵器工場や原発推進の勢力から圧力や影響を受け続けてきたことは、(ICRPの)内部被ばくに関する委員会の議長を務めたカール・モーガン博士が自著で明らかにしています。番組は、そうしたことを丹念に取材し、広く知らせたものでした」
    さらに沢田さんは言う。

    「内部被ばくのリスクを低く見るICRPの姿勢は、欧州放射線リスク委員会(ECRR)からも批判されているのです。低線量の被ばくであっても、長い年月の後に健康被害に至る恐れはある」
    「原子力ムラの人たちは、震災前からしばしばメディアに抗議文を送っていた」。そう声を荒らげるのは自民党衆院議員の河野太郎さんだ。国会や著書「原発と日本はこうなる」などで原発利権の暗部を追及し続けている。

    「細かな点を突っ込み、報道する側に『面倒くさい』と思わせ萎縮させるような空気を醸し出す。しかし自らは原発事故の総括もない。懲りていませんね」



    ただ、抗議は抗議として、3団体側の関係者も、再稼働が難しくなったことは認める。先の東電OBは「事故原因の究明も待たずに再稼働を決めても、国民の理解は得られない。たとえ経済産業省原子力安全・保安院がストレステスト(安全評価)で『妥当』としても無理でしょう」。言葉に悔しさがにじむ。

    原発の設計に携わってきたという3団体の一つに属する別の男性も「台湾の原発には非常用電源としてディーゼル機関以外にガスタービンもある。さらに建屋上の高台には冷却用の水をためたプールもある。福島よりも多重防護だ」と語り、「国と東電が危険性に耳を傾け対応策を取っていたら……」と唇をかむ。

    「報道機関は連携して、一斉に闘うべきです」と話すのは立教大教授(メディア法)の服部孝章さんだ。「この問題を単に原子力ムラとNHKとの争いとして終わらせてはいけない。抗議の事実をNHKも他のテレビ局も報じ、公の場で議論すべきです」。そうでないと、放射線による被ばく影響という「核心」がゆがめられてしまうという。

    「メディアが試されているのです。専門家の権威を恐れて沈黙していては、今後も原子力ムラに利用されるだけになってしまう」
    そもそも科学とは誰の、何のためにあるのか。報道とは誰のための営みか。
    こうした原点が改めて問われている。

    =================== 記事終 ==========================

    記:ふっ

    2012年2月16日木曜日

    3.11集会で公演の演劇「岬~PUNTA LAVAPIE~」

    「3.11さよなら原発福井県集会inつるが」で公演の劇団ドラゴン・ファミリーについて紹介します。

    3.11集会で公演の劇団ドラゴン・ファミリーによる「岬~PUNTA LAVAPIE~」|3.11さよなら原発福井県集会 in つるが
    http://goodbyenppfmt.blog.fc2.com/blog-entry-5.html

    3.11集会で公演の劇団ドラゴン・ファミリーさんに、事務局から取材にお邪魔してきました。
    ドラゴン・ファミリーは、小学生から老年の大人まで幅広い年齢層で構成されるミュージカル劇団で、勝山市民会館を拠点に、県内各地で活躍しています。脚本、作曲、振り付けは県内専門家によるオリジナルという実力派。
    このたびの集会では、何やらワケありの日本人がチリのビーチを舞台に繰り広げられるサスペンス「岬~PUNTA LAVAPIE~」を公演してくれます。

    岬① 岬②

    練習中に取材でお邪魔し、役者さんの思いを聞くことができました。

    「どちらかの立場に立つのでは解決しなくて、ある事情があって片方の立場にいるということがあるので、賛成/反対しているだけじゃなくて、賛成せざるを得ない背景を逆側の人が理解しないと変わっていかないのかなと思っています」
    という女性劇団員の言葉は、「原発反対!」一辺倒では原発のない社会ビジョンが描けないことを気づかせてくれます。

    こうした役者さんの思いがのった「岬~PUNTA LAVAPIE~」は、大変すばらしいものになると思います。
    ぜひご来場ください。


    「3.11さよなら原発福井県集会 in つるが」ブログでは、今後も集会に向けた情報発信をしていきたいと思っています。
    一人でも多くの方にチェックしていただき、原発に対する関心を高めてもらえればと願っています。

    「3.11さよなら原発福井県集会 in つるが」ブログ
    http://goodbyenppfmt.blog.fc2.com/

    2012年2月14日火曜日

    3.11集会呼びかけ人の思い

    「3.11さよなら原発福井県集会 in つるが」は、舞台に権威者を押し上げて専門家の意見を拝聴する企画ではありません。
    福島で原子力災害が起こって一年となり、日常生活からは遠く離れているかに思える原発問題とどう向き合うのか県民が結集して考えていく機会にしたいと考えています。
    それだけに「原発反対」というキーワードでは共通するものの、集会呼びかけ人の思いはさまざまです。

    先月19日、県庁で記者会見した時の模様がyoutubeで確認できます。
    会見に入った呼びかけ人は弁護士、医師、科学者と、専門領域はバラバラです。
    原発に対する主張もそれぞれの切り口があります。

    そうしたことも含めてご覧いただければと思います。

    3.11さよなら原発福井県集会 in つるが 【記者会見】3.11さよなら原発福井県集会 in つるが 1/2(書き起こし)
    3.11さよなら原発福井県集会 in つるが 【記者会見】3.11さよなら原発福井県集会 in つるが 2/2(書き起こし)


    また「3.11さよなら原発福井県集会 in つるが」ブログでは、今後も集会に向けた情報発信をしていきたいと思っています。
    一人でも多くの方にチェックしていただき、原発に対する関心を高めてもらえればと願っています。

    「3.11さよなら原発福井県集会 in つるが」ブログ
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    2012年2月13日月曜日

    3月11日は敦賀に結集、原発反対を訴えます

    早耳の方はすでに聞き及びとは思いますが、改めて案内させてもらいます。

    [3.11さよなら原発福井県集会inつるが]
    ▽集会趣旨
    全ての原発とさよならする決断を
    高速増殖炉「もんじゅ」を今すぐ廃炉に
    40年を超える老朽化原発の運転を再開せず廃炉に

    日時:3月11日(日)11:30~
    場所:プラザ萬象(敦賀市東洋町1-1)
    参加費無料

    福島第一原発事故を繰り返さないために、
    原発からさよならし、エネルギー政策の転換
    を目指して、原発立地自治体の敦賀市で
    「3.11 さよなら原発福井県集会in つるが」へ
    福井県民の結集を訴えます。

    -----------------------------------------------------------------------------------以上

    実は僕も事務局として運営メンバーに加わっています。
    昨年のもんじゅ集会には大勢の参加がありましたが、今回は団体色を極力控え、
    市民参加を広げることに力点を置いています。
    ・おおっぴらに団体旗を掲げない
    ・実行委をおかず、賛同の個人・団体と集会をつくる(エキスポ形式)
    ・アートを取り入れた文化的な集会にする
    などなど

    福井県の原発反対運動の歴史において、こうした形式の運動は今回が初だと思います。

    残念なことにまだまだ趣旨が県内に伝わっていないようです。
    当日、敦賀市に足を運ぶのが難しいという方は、賛同金(個人1口1000円)という形で
    の協力もあります。

    県内の原発世論にうねりを起こすため、一人でも多くの県民結集をお願いします。


    また「3.11さよなら原発福井県集会 in つるが」ブログでは、今後も集会に向けた情報発信をしていきたいと思っています。
    一人でも多くの方にチェックしていただき、原発に対する関心を高めてもらえればと願っています。

    「3.11さよなら原発福井県集会 in つるが」ブログ
    http://goodbyenppfmt.blog.fc2.com/

    2012年2月10日金曜日

    グリーンピースが福井に活動拠点 県議会に注目

    注目。

    3月12日の「原子力発電・防災対策特別委員会」あたりが焦点か。
    福井県議会日程
    http://info.pref.fukui.jp/gikai/program/index.html

    福井新聞  (2012年2月10日午後0時17分)
    グリーンピースが福井に活動拠点 原発再稼働に反対
    http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/nuclearpower/32998.html
    ====================== 記事全文 =======================
     関西電力大飯原発3、4号機の再稼働に向けた国の審査が進む中、環境保護団体グリーンピース・ジャパンは9日、2月下旬から3月中旬の福井県議会の会期に合わせ、福井市内に活動拠点を開設すると明らかにした。

     団体は原発の再稼働に反対する立場で「再稼働は時期尚早だということや、県民の安全や雇用を守ることを地元議員に訴えたい」としている。

     グリーンピースによると、会期(24日~3月16日)前の20日ごろから約1カ月間、市内に臨時の事務所を置き、現在は東京で活動している5~8人のスタッフが常駐する。

     政府が今後開くとみられる地元説明会や県議会を傍聴し、インターネットで情報を発信するとしている。

    ====================== 記事終 =========================
     

    記:ふっ

    自民県政会が大飯原発を視察 緊急安全対策「備え十分」

    「シビアアクシデント(過酷事故)に十分対応できるだけの備えができている」んだそうだ。
    福島事故の調査も終わらず、いや、調査どころかメルトスルーした燃料がどうなっているかも不明。放射能が漏れ続け、冷温停止したはずの炉の温度が、上昇することもある。

    津波11.4メートル(福島第一原発の半径20キロ圏の警戒区域内最大20m)。地震揺れ1260ガル(2007年中越沖地震 柏崎刈羽原子力発電所 2300ガル).

    http://www.hokkaido-np.co.jp/news/dogai/349943.html
    http://www.47news.jp/CN/200809/CN2008092201000617.html


    第一、机上だけのストレステストで、なんでいきなり、想定より1.8倍大きい地震の揺れ、4倍の高さの津波に耐えられることになるのか?

    自民党議員は、危険とか、恐ろしいという言葉を知らないようだ。

    福井新聞(2012年2月10日午前8時12分)
    自民県政会が大飯原発を視察 緊急安全対策「備え十分」
    ====================== 記事全文 =======================
    福井県議会最大会派の自民党県政会は9日、定期検査で停止中の関西電力大飯原発(おおい町)を視察し、東京電力福島第1原発事故を踏まえた緊急安全対策の実施状況などを確認した。視察後、前田康博会長は「シビアアクシデント(過酷事故)に十分対応できるだけの備えができている」と評価。一方、再稼働については「今後の国や県の対応を見極めながら判断していきたい」と述べるにとどめ、明確な判断時期は示さなかった。

    再稼働の条件とされるストレステスト(安全評価)をめぐり経済産業省原子力安全・保安院は、大飯3、4号機の1次評価結果を「妥当」とする審査書案を近く取りまとめる方針を決めており、手続きが進んでいる。

    同会派としては原発の安全性や再稼働に関し、24日開会の定例県会で議論を深めたい意向。視察は緊急安全対策の現状を把握する目的で、議員16人が参加した。同対策で配備した空冷式非常用発電機に配線をつないで起動する訓練の見学、全電源喪失時に原子炉を冷やす機器設備の確認などを行った。

    関電側との質疑応答では、石川与三吉議員が「視察を通じて大きな安心を得た」と発言。笹岡一彦議員は「ハード面は相当充実してきたという印象」とした上で「人為的ミスが不安」とし、訓練強化などソフト面の対策を訴えた。

    視察後、前田会長は「緊急安全対策については、事業者が今やるべきことは十分やっていると評価したい」と述べた。再稼働については「福島の知見を反映した安全基準を国が示さない限り再稼働は認められない」とする西川知事の姿勢を、会派として支持していると強調。その上で「国からの回答を踏まえて議論したい」と話し、早急な国の対応を求めた。
    ====================== 記事終 =========================

    記:ふっ

    大飯原発 再稼働で調整 政権、夏前の運転再開目指す

    止めよう再稼働。
    今度、大事故が起こったら、悔やんでも悔やみきれないことになる。

    朝日新聞 2012年2月9日3時3分
    大飯原発 再稼働で調整 政権、夏前の運転再開目指す
    http://www.asahi.com/politics/update/0209/TKY201202080861.html?google_editors_picks=true
    ====================== 記事全文 =======================
     定期検査で停止中の関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)について、経済産業省原子力安全・保安院は8日、ストレステスト(耐性評価)の1次評価の作業を終え、近く「妥当」とする審査書をまとめる方針を決めた。これを受けて、野田政権は再稼働の調整に着手。地元の同意を得たうえで、夏前の再稼働をめざす。
    大飯原発3号機は東日本大震災直後の昨年3月、4号機は7月に、相次いで停止した。ストレステストは、再稼働の前提となるものだ。当時の菅政権が、定期検査中の原発に対するストレステストの実施を表明。関西電力は10月、他の電力会社に先駆けて報告書を提出した。

    原子力安全・保安院は8日、専門家の意見聴取会を開き、大飯原発3、4号機について1次評価の審議を実施した。一部の委員から「2次評価を含めるべきだ。この内容は運転再開のステップになるべきものではない」と、引き続き議論を求める意見も出たが、保安院は今回の議論で意見が出尽くしたとみて「保安院の責任でとりまとめたい」と言及。近く正式な審査書をまとめ、原子力安全委員会に報告する。原子力安全委も同様の評価を示す見通しだ。
    ====================== 記事終 =========================

    記:ふっ

    2012年2月8日水曜日

    市民と科学者による内部被ばく研究会

    低線量被爆は安全なのか?
    外部被爆と内部被爆は、単に被爆量だけの違いなのか?

    現在、専門家でも、低線量被爆の科学的手法を使った データや論文を手にすることは少ない。
    よって、科学的な裏付けをしめした説明資料を一般の人が見聞きすることはもっと少ない。

    しかし、低線量被爆の危険。内部被爆のしくみ、かなりのことが、ちゃんとした裏付けで判っている。
    福島では多くの人が被爆してしまっている。今後、微量でも、被災地以外、国内、国外、多くのひとが、生命の危険を含む影響をうけると言わざるをえない。
    こういった危険は、ガン以外の危険も含め、まだ、判っていないことも膨大にある。
    さらに研究を進めると同時に、科学的な事実を医療関係者、一般の国民に周知していくことが急務だ。

    下記の会の活動に期待したい。(livedoorニュース 2012年02月03日10時00分)
    内部被曝の症状は「3月にも出始める」
    http://news.livedoor.com/article/detail/6247151/

    長いが、下記ビデオを、一度ご覧いただきたい。
    市民と科学者による内部被ばく研究会(内部被曝研)立上げ記者会見
    http://ameblo.jp/warm-heart/entry-11148938383.html

    さらに、こういった事実を知った上で、放射線汚染下で生きていく知恵を、自分達は模索していかねばならないだろう。

    むろん、やってはならないことだった原発をこの世からなくさねばならないのは言うまでもない。

    2012年2月7日火曜日

    強まる大飯原発再稼働ストップ!、関西びわこ集会とデモ

    再稼働への動きも盛んだが、再稼働反対の行動も動き出した。

    JANJANブログ   2012年 2月 4日 22:25
    強まる大飯原発再稼働ストップ!、関西びわこ集会とデモ
     http://www.janjanblog.com/archives/61942
    =================== 記事 ============================
     堀内隆喜
    2月4日午後大津市の琵琶湖畔ピアザ淡海で「大飯原発3・4号機運転再開を止めよう!関西びわこ集会」があり、430ほどの席は埋め尽くされ熱いトークが繰り広げられた。1月18日の傍聴者を締め出してのストレステスト「妥当」、IAEAによる評価方法妥当との国と関西電力による攻勢が続いている中での関西一円の市民による再稼働ストップ集会となった。

    集会では福井県交渉などとの感想が報告された。2月1日福井県原子力安全対策課長に「大飯原発傍の活断層の3連動を考慮してほしい」との申し入れに対して「事業者の判断に任せる」として住民の申し入れを受けなかった。今月上旬にも国によるストレステスト1次評価の審査結果の地元説明、24日福井県議会開会、3月16日議会閉会。この日程の中で福井県が稼働を認めることも予想されている

    この日の集会には福井からの訴えや福島からの避難者の訴えが最初にあった。とくに福島の避難者は「とにかく現実を知ってほしい。近所の除染に参加したくなくても参加しないと暮らせない。ストレステストを原発にするなら、住民のストレス調査をまずやるべきだ。」と同ストレスの意味を問いかけ、まずは人ありきを強調されていた。

    近畿各地の「私たちの脱原発」リレートーク(筆者撮影、2月4日午後)

    次いで壇上に滋賀、京都、奈良、和歌山、兵庫、岐阜、福井などから駆け付けた人たちが次から次へと「自分たちの脱原発を」リレーでトークした。保守的な田舎町での活動の苦労、母親としての等身大の運動は「怖いから言うねん!」と声をあげた人、どうせやるなら楽しくやると宣言する人、御用学者の講演会で「あのひと嘘ついてますよ。ほんまはこうや」とチラシをまきゲリラ戦術をする人などなど。子供をだっこして訴える母親も登壇トークした。またこの日は東京のストレス評価傍聴会出席者や伊方、玄海原発稼働に反対する団体からのメッセージも壇上から行われた。

    集会後関電大津支店に向かうデモの先頭(筆者撮影、2月4日午後)

    この日は集会の賛同団体が全国172団体にのぼり、今後の行動も提起された。

    1 運転再開反対署名を一層広げよう 最終集約は2月20日

    2 署名は福井県会開催直前の2月24日に提出

    3 立地町であるおおい町だけへの説明でなく、多くの地域から国に運転再開の安全性について自分の住む町で説明会を開くよう求めよう。

    4 各自治体に意見採択などを働きかけよう

    5 国会議員署名を拡大させよう6 小浜市、おおい町へのチラシ配布・個別訪問に協力7 2月20日関電本店に申し入れに行こう

    「2月20日は関電の原発が全部止まる日である。原発なしでも大丈夫を大宣伝する日にしよう。」と結んだ。参加者は大飯原発3・4号機の運転再開に反対する決議文を議決した後、関電大津支店経由でJR膳所駅までのデモを行った。
     具体的な行動日程はびわこネットのHP
    =================== 記事終 ==========================

    びわこネットのHP
    ↓↓↓↓
    http://biwako-sayonaragenpatsu.net/


    記:ふっ


    2012年2月1日水曜日

    <IAEA>安全評価審査は妥当…原発再稼働可否判断に道筋

    IAEAが、ストレステストの審査手法を妥当とした。そもそも、ストレステストやその評価を、推進派の電力会社や、安全・保安院、原子力安産委員会が行うというのが異常としかいいようがない。と思うのだが、事態は、そのおかしな形で進んでいる。

    毎日新聞   1月31日(火)12時6分配信
    <IAEA>安全評価審査は妥当…原発再稼働可否判断に道筋
    =================== 記事全文 ========================
     国際原子力機関(IAEA)は31日、原発の再稼働の判断に使う日本の安全評価(ストレステスト)の審査手法を妥当とする報告書をまとめ、経済産業省原子力安全・保安院に提出した。今後、関西電力大飯原発3号機と4号機のストレステストを妥当とした保安院の審査結果について内閣府原子力安全委員会が確認した上で、政府が再稼働の可否を判断する道筋がついた格好だが、地元の了解が得られるかは依然不透明だ。【河内敏康、関東晋慈】

     日本のストレステストの審査手法などを評価するため、IAEAの調査団は今月23日に来日した。保安院などから審査手法のあり方などについて説明を聴く一方、保安院の審査結果の妥当性を確認するため、実際に大飯原発を訪問。福島第1原発事故後に設置された非常用発電装置の起動訓練などを視察し、同原発事故を受けて実施された安全対策を確認した。

     IAEA原子力施設安全部長のジェームズ・ライオンズ団長は「日本の手法は国際的な安全基準に準拠している。広く意見を募り透明性も確保している」と評価した。

     再稼働を巡っては、各電力事業者が提出した原発のストレステストについて、IAEAの意見を審査手法などに反映させながら保安院が審査。その結果を原子力安全委が確認した上で、野田佳彦首相と、藤村修官房長官、枝野幸男経産相、細野豪志原発事故担当相の3閣僚が、地元の合意を得ながら再稼働の可否を判断する手順となっている。

     ◇安全評価(ストレステスト)◇

     原発が設計上の想定を超える地震や津波に襲われた場合、原子炉建屋などが損傷し、炉心損傷などの深刻な事故に至るまでにどのくらい余裕があるのかを調べる検査。原発の再稼働の判断に使う1次評価と、稼働の継続の判断に使う2次評価の2段階で実施。現在までに、7電力事業者が、計15基の原発の1次評価結果を原子力安全・保安院に提出している。

     ◇解説…「個別の許可とは別」

     国際原子力機関(IAEA)が、日本の安全評価(ストレステスト)に関する審査の進め方についてお墨付きを与えた。ただし今回は、個別の原発の評価結果を審査したわけではなく、関西電力大飯原発3号機と4号機の再稼働を直ちに認めた結果でもない。

     IAEAのジェームズ・ライオンズ調査団長も来日当初の記者会見で、「保安院が用いるストレステストの方法論が、IAEAの安全基準に合致するかをみるのであって、個々の原発がそれを満たしているかをみるわけではない」と指摘。そのうえで「個別の原発の再稼働を許可するかどうかについては一切関知しない。あくまで日本国政府の責任だ」と、クギを刺している。

     ストレステストを巡っては、評価結果を「原発の再稼働の合否判定に用いるには本質的に無理がある」と主張する原子力の専門家がいる。ストレステストはあくまで、地震や津波など想定以上の事象に原発が襲われた場合、炉心溶融など過酷事故に至るまでにどのくらい余裕があるのかを評価するためのものだからだ。テストそのものに合否の判定基準という「物差し」は備わっていない。

     保安院のストレステストの意見聴取会でも、委員から「再稼働の可否を決める国の判断基準を示すべきだ」との意見が出ている。再稼働を決めるに際しては国民がきちんと納得できるよう、より一層丁寧な説明が求められる。【河内敏康】
     
    =================== 記事終 ==========================
    記:ふっ

    2012年1月27日金曜日

    枝野経産相:夏の電力制限令回避の意向 原発稼働ゼロでも

    先日まで、2・3月再稼働に向けて動いていたと思われる枝野経産相の発言。

    「定期検査入りした原発を再稼働せず、すべて停止した状態でも、昨年夏に東京、東北電力管内で実施した電気事業法に基づく電力使用制限令を発動しない意向を表明した。」

    何が背景か筆者には判らぬが、事故時、安全とか心配ないとかいう政府発表を続け、多くの福島県人を被爆させ、管直人の原発現地入りを官邸で補佐し、結果的に1号炉の爆発を引き起こし・・・
    疑り深いといわれても、信用できぬ。

    判らぬところは学び、真実を語り、納得できるなら意思表示し、けっして手を抜かないでおこう。仮に枝野経産相が脱原発に舵をきったとしても、枝野が夏まで経産相でいるかどうかわからぬし、野田総理の一声で再稼働もありえる。

    しかし、この機に、電力が足りている事実を皆に知らせねば。
    ただ、知らさなくても、本日で後3基。この冬は十分電力が足りているのは、すでに証明済みだ。どんなに譲歩しても、夏場でも数基あれば電力は足りるというのは、くどくど説明しなくとも皆が判る。後は、夏場でも本当は電力は足りているということを知らない人がいるなら、伝えていきたい。

    24日時点では
    ↓↓↓↓
    福井新聞  (2012年1月24日午前7時10分)
    原発再稼働手続き2、3月ヤマ場 国、地方議会の日程念頭に
    =================== 記事全文 ========================
    関西電力大飯原発3、4号機をめぐり、経済産業省原子力安全・保安院がストレステスト(耐性評価)の1次評価を「妥当」とする審査書の素案を提示。23日には国際原子力機関(IAEA)による検証作業が始まったことから、再稼働をにらんだ今後の手続きが焦点となってきた。枝野幸男経済産業相は2月上旬にも審査結果を地元に説明する見通しを示し、地方議会の日程を念頭に置いて地元了承を得ていく考えも示唆。2月から3月にかけ一つの“ヤマ場”となる可能性もある。ただ、県や県会、おおい町は東京電力福島第1原発事故の知見を反映した新たな安全基準が必要との姿勢。政府の想定通りに運ぶのは厳しい情勢だ。(伊豆倉知)

     保安院は大飯3、4号機の1次評価結果を「妥当」と判断。素案を18日の専門家による意見聴取会に示した。審議は継続され、2月8日に再び意見聴取会が開かれる。

     国は耐性評価を再稼働の前提と位置付けるが、県は「ストレステストは机上の計算にすぎない」(西川知事)との姿勢を崩さず、あくまでも暫定的な安全基準の明示を国に求めている。時岡忍おおい町長も県と歩調を合わせている。

     ただ、両者とも再稼働の問題とエネルギー政策見直しは切り離して判断する考えで、県の求めに国がどう応じるかが鍵とみられている。

      ■  ■  ■

     再稼働に向け枝野経産相はこれまで、安全確保の確認が大前提としつつも「地方政治のカレンダーが頭の片隅にあることは否定しない」と説明。2~3月の県会、おおい町会で同意を得たいとの期待感を示してきた。

     1月末まで続くIAEAの検証では、26日の現地視察も踏まえ一定の見解、助言が示されるもよう。一方で、保安院の審査に続いて原子力安全委員会のダブルチェックを受け、結果が出た後か、または並行して福井県や地元おおい町に説明する―との日程を国は思い描いているようだ。

     定例県会は2月24日に開会予定。おおい町会は3月1日に始まる。県会最大会派の自民党県政会は知事の姿勢を支持。ある幹部は「安全基準を示さない限り再稼働は認められない」と強調する。ただ「ストレステストがどういうものか現場を見て、説明を受ける必要はある」とし、2月9日に会派で大飯原発を視察すると決めている。

      ■  ■  ■

     原子力安全規制の再編により4月には、原子力安全庁が発足して保安院や原子力安全委は吸収される。地震や津波に関する最新の知見を技術基準に取り入れて既存原発への適合を義務付ける「バックフィット」制度の導入なども決まっている。

     このため「現行体制下の年度内判断は難しいのでは」との指摘もある。県は新たな安全規制をおおむね評価するものの、安全庁発足の前後で再稼働判断のプロセスや責任の所在が変わるのか、はっきりしないからだ。

     深野弘行保安院長は「残された期間、全力を挙げて課題に取り組む」と訴え、枝野経産相も「最終的に動かすという判断は政治の責任でやる」と強調するが、「スケジュールありき」とも批判される国の思惑通りに進むかは不透明だ。
    =================== 記事終 ==========================

    しかし、
    毎日新聞 2012年1月27日 東京夕刊
    枝野経産相:夏の電力制限令回避の意向 原発稼働ゼロでも
    http://mainichi.jp/select/seiji/news/20120127dde001010014000c.html
    =================== 記事全文 ========================
    枝野幸男経済産業相は27日の閣議後の記者会見で、今夏の電力需給について、「いかなる状況でも電力使用制限令をせずに乗り切りたい」と述べ、定期検査入りした原発を再稼働せず、すべて停止した状態でも、昨年夏に東京、東北電力管内で実施した電気事業法に基づく電力使用制限令を発動しない意向を表明した。枝野経産相は「これは強い意思だ。それができる可能性は相当程度ある」と強調したが、具体的な裏付けは示さなかった。
    電力使用制限令は企業など大口需要家の使用最大電力を制限する措置。東電、東北電管内で実施した昨年夏は、最大電力を10年夏より15%削減するよう要請。自動車業界が工場稼働の休日シフトなどの対応をとった。
    経産相は原発稼働ゼロになった場合、「相当電力需給が厳しくなると予想されるが、事前にできることを最大限やり、節電の協力はお願いしなければならない」としたうえで、「日本の産業に大きな影響を与えることなく乗り切るための検討は進めている。電力使用制限令によらず乗り切れる十分な可能性がある」と述べた。
    また、東京都の猪瀬直樹副知事が東電の企業向け電気料金値上げに対し、説明が不十分と批判していることについて「有力株主の東京都の指摘は重く受け止めるべきだ」と述べ、要望を反映させるよう東電に求める考えを示した。【野原大輔】
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